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「振り出しに戻る」 李在明大統領候補の裁判がやり直しに

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高裁で無罪判決が出たため「最大の危機は去った」とされていた李在明氏だが、最高裁は無罪判決を棄却した。まさに壮大な振り出しに戻るだ。韓国の報道によると6月3日の大統領選挙までには結果が出ないため、大統領になってしまえば「自分で自分を恩赦」という道も開かれるのかもしれないが、そもそもなぜ疑惑のない候補者が現れないのかという疑問も浮かぶ。

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李在明氏は野党予備選を89.77%でまとめ大統領候補になった。ところが今回無罪判決が棄却されたことで疑惑を抱えたままの大統領選挙を余儀なくされる。

これを機会と捉えた韓悳洙大統領代行は大統領代行を辞職した。崔相穆氏も「共に民主党」からの弾劾用空を受けて辞任しており、大統領代行が誰になるのかも注目されている。韓悳洙氏はおそらく李在明氏の判決覆しに政治的チャンスを見ているのだろう。やはり政治家だなと感じた。

しかしながら疑問もある。韓国の大統領はほぼ例外なく悲惨な目にあっている。一週間前に文在寅前大統領が在宅起訴されたばかり。共に民主党サイドは「大統領経験者を貶める策謀だ」と批判しているという。尹錫悦氏には統一教会絡みの疑念など複数の捜査が進んでいる。

にも関わらずチャンスが有れば大統領になってみたいという人はいなくならない。すでに何らかの悪事に手を染めていて「毒喰らわば皿まで」という気分になっているとしか説明のしようがない。

Quoraでこの話を書いたところ、実は大統領選挙どころではないという書き込みがあった。SKテレコムから個人情報が流出したのだという。SKテレコムは2300万人の顧客を抱えているそうだがSIMカード(USIM)の全数交換に追い込まれているという。当然SIMカードが足りなくなり大騒ぎになっているとのこと。SKテレコムは「住民登録番号(日本で言うまいナンバーに当たる)などは無事だ」としているそうだが、住民登録番号は様々な社会サービスと紐づけられているため住民の間に不安が広がっているそうである。

日本の政治について書く時、当ブログでは「国民経済をそっちのけで」などと表現する。しかし韓国は国家的危機よりも政治闘争のほうが優先されてしまうようだ。

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