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バチカンでトランプ・ゼレンスキー会談が実現

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イースターの日曜日に教皇フランシスコが亡くなった。葬儀のために大勢の要人がバチカン入りし、その中にトランプ大統領。・ゼレンスキー大統領・マクロン大統領・スターマー首相も含まれていた。トランプ大統領とゼレンスキー大統領は膝詰めで協議を行い、トランプ大統領・ゼレンスキー大統領・マクロン大統領・スターマー首相は立ち話でウクライナ問題について話し合った。

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軌跡などないのかもしれないが、それでも神様の計らいだったと考えたくなる。ウクライナの和平交渉は明らかに行き詰まっており、例の喧嘩騒ぎ以降はトランプ大統領とゼレンスキー大統領は直接対話ができていなかった。

流れを簡単におさらいする。

ロシアはクルスク州の奪還作戦を終えた。東部4州全域の併合を目指さず「現在の戦線」で妥協すると申し入れている。ウクライナ側は憲法を変えてまで領土を諦めるつもりはないと言う。アメリカ合衆国は和平交渉の膠着に苛立っており支援離脱・和平交渉離脱を仄めかした。直前にルビオ国務長官がヨーロッパとの会議参加をキャンセルしたため協議は一段階下の高官級協議に終わった。ヨーロッパは停戦が先で領土交渉は先延ばしにすると言う考えでアメリカとヨーロッパの隔たりは大きい。

クリミア半島の現状容認は「力による現状変更」への道を残す。そもそもアメリカ合衆国がグリーンランド併合を目論んでおりヨーロッパとしては気が気ではないことだろう。

ゼレンスキー大統領は引き続きアメリカ合衆国のコミットメントを求めており「クリミアは諦めてもいい」と表明。トランプ大統領のタイム誌のインタビューを請けた発言ではないかと言われている。厳密にはクリミア奪還と防衛にコミットしなくても良いと言っており、すなわちNATOかアメリカの本土防衛へのコミットを求めてゆく考えであることがわかる。

本来なら会うはずがなかった二人だが、ローマ教皇の死という偶然の出来事で再会する形となった。大聖堂の一角に椅子が二脚だけ置かれまさに「膝詰め」で短い時間の会話を交わした。その後、トランプ大統領・ゼレンスキー大統領・マクロン大統領・スターマー首相が立ち話をした光景も写真に収められている。

トランプ大統領は放埒な発言で知られる一方で聖書やキリスト教の厳かな雰囲気に弱いことでも知られている。教皇の死という偶然によってもたらされた千載一遇の機会であっただけに「神の奇跡」を信じたくなるところだ。

トランプ大統領とゼレンスキー大統領は葬儀後にも会話を交わすのではないかと思われたが、実際には「多忙」を理由に2回目の会談は実現しなかった。今のところ会談の成果も伝わってきていない。

またイランでは港湾で大規模な爆発事故が起きており今後の推移に注目が集まる。イランはイスラム教国でありキリスト教の神様にとっては「管轄外」ということになる。

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