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【短信】トランプ・石破の日米首脳会談

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この記事は会談を聞いた直後の短信のため、後日事実誤認などがあれば修正されることがある。

会見は1時間以上遅れて始まった。

石破総理は会談で力強く手を握りトランプ大統領を当惑させた。トランプ大統領は「石破総理ほどハンサムに写真が撮れなかった」と石破総理の外見をディスってみせた。

会談の成果については双方とも官僚の作文を読み上げ「安倍晋三総理と築き上げた路線を、石破総理と引き続き追求する」としている。

具体的な約束はなく「対米投資1兆ドルを目標にする」と示すにとどまった。事前に懸念されていた防衛費3%などの具体的な約束はなかった。共同声明は無事に発出されるようだ。

トランプ大統領は「恫喝しなくても日本からはもっと投資が引き出せる」と考えたようだ。日本の外務省のニンジンをぶら下げる方針は一定程度成功したと言って良いだろう。

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トランプ大統領の声明はインド・太平洋の平和の維持と朝鮮半島和平のために日本とアメリカが引き続き協力するという無難なものだった。

またソフトバンクなどが主導するAI巨額投資にも触れトランプ大統領のリーダーシップが日本の投資を引き出したと強調。また日本製鉄の話の中に「日産」の名前が出てきたがこれは言い間違いだったと後に訂正が入っている。詳細については後ほど記事を確認したいがトランプ大統領が前に立って更に企業投資を促したい考えのようだ。(この項目は誤認があったため一部訂正しました

貿易不均衡を是正するために関税の発動を行うかもしれないと言う報道も出ていたが、日本を関税対象国として名指しすることはなかった。

石破総理は就任後すぐに自分を迎え入れてくれたことに対して謝意を示した。アメリカは日本の安全保障にとって最も重要な国であるという認識を示したうえで、尖閣諸島が日米同盟の保護の範囲に入ると再確認したとしている。

また経済協力は日本の安全保障にとって重要であるとしてさらなる協力を約束した。対米投資額1兆ドルを目標にするとしている。


事前に懸念されていたような具体的な約束はなく、(トランプ大統領を怒らせるような)大きな失点もなく、共同声明も発出できた。石破総理は「無難に」会談を終了した。

アメリカ側の記者たちは日本にはあまり興味がなく現在の国内の民主党との間に繰り広げられている各種の闘争についてトランプ大統領の意見を聞きたがっていた。トランプ大統領は最初に指名した質問者に答える形で民主党の国会議員たちは国を愛しておらず税金を無駄遣いしていると批判してみせた。トランプ氏が教育改革を行えば外国に対するムダな支出は減りアメリカの生徒に振り向けられるだろうと主張してみせた。

軍事費用や関税についても質問が出たがトランプ大統領は具体的な金額や構想には触れなかった。関税については可能性を排除せず将来的なカードとして温存したい考え。それよりも「日本からどのような投資を引き出すか」が重要だと考えたようだ。

石破総理は「テレビで見ていたときには悪い印象も持っていたが、実際に会ってみるとトランプ大統領は有能なリーダーだった」と持ち上げてみせた。また防衛費は「日本の決断で行うべきものでアメリカに言われたから何かをやるわけではない」と一定の線を引いた。

日本製鉄は「買収」ではなく「投資」に切り替えることで容認する方向。投資ではUSスチールの経営が刷新されることはないためUSスチールの株価は下落したそうだ。石破総理もバイデン大統領時代にはLNGの輸出の決断はされなかったがトランプ大統領のお陰で日本はLNGを輸入できるようになったとトランプ大統領を称賛してみせた。事前にアラスカのLNG共同開発の話が出ていたため日本が開発費の一部を出してその後の購入も約束したようだ。

石破総理は報復関税について質問したアメリカの記者に対して日本語で「仮定の質問には答えられない」と答弁した。当初は日本側の記者が聞き慣れたジョークと気がついたのだと思ったのだが、毎日新聞によると実際にはアメリカ側の記者がジョークだと気がついたのだそうだ。トランプ大統領はこれが気に入ったようで「とてもよい答えだ」と感想を述べ会見は笑いに包まれて終わっている。

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