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トランプ大統領が「反キリスト教的価値観のタスクフォース」を結成

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本稿ではトランプ政権のアメリカ内政上の好き放題ぶりをお伝えする。アメリカ画集国が長年積み上げてきた価値観がガラガラと音を立てて崩れ去る様を「楽しんで」いただきたい。本来、民主主義が持っている「革命的要素」がよく分かる。

特筆すべきなのは「反キリスト教タスクフォース」だ。意識高い系(WOKE)を反キリスト教と決めつけて摘発する動きが出ている。かつての赤狩りが現代に蘇ったような感覚になる。

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日本ではトランスジェンダー女性のスポーツ大会出場禁止が話題になっていたようだ。Yahooニュースのコメント欄では「男性として勝てないから女性になる人が多いのだ」という偏見を自説に取り入れた意見が蔓延していた。トランスジェンダー女性を参加させていた学校は連邦からの政府支出が止められる可能性があるそうだがそもそもトランプ大統領は教育省解体を検討している。

だがこれはトランプ大統領の計画のほんの一部に過ぎない。トランプ大統領は反キリスト教タスクフォースを作り「WOKE(意識高い系)狩り」に乗り出す。白人を中心にした一部のキリスト教徒(福音派と呼ばれる)の支持を固める狙いがあるのだろう。REUTERSは日本語版より英語版のほうがやや詳細な情報を載せている。

トランプ大統領は連邦政府内に「反キリスト教的な価値観がはびこっている」と指摘したうえで、迫害されるキリスト教を守る必要があると指摘。具体的な反キリスト教的偏見の定義は示さずにタスクフォースを結成した。

責任者のバンディ司法長官はフロリダ州の司法長官を務めた。キリスト教系新興宗教のサイエントロジーとのつながりに関する指摘もある。パテル氏(現在はFBI長官候補)が持っているとされる「敵のリスト」による政敵の粛清はないとしているが「反キリスト教」というレッテルでの粛清は可能になったということになる。

信教の自由・自分たちの集票・政敵の粛清などがない交ぜになった「革命」が進行中だ。

トランプ大統領の措置は「政教分離」を定めた憲法規定に違反する可能性が高いが、トランプ大統領は暗殺未遂事件を通して「自分は神に選ばれた」と信じている。

このようにアメリカ連邦政府の中には意識高い系をターゲットにした「WOKE Purge」の動きが出ている。アメリカ合衆国は第二次世界大戦後のソ連・中国の台頭を背景にRed Purge運動が吹き荒れたことがある。一度極端な運動が起きるとそれが徹底されてしまうのがアメリカ合衆国だ。

意識高い系を選別するために多くの科学プロジェクトが差し止めになっている。科学が聖書の教えを否定する事例としては「天動説と地動説」論争が有名だが、現在のアメリカではこれに逆行する動きが起きていると言って良いだろう。

このため早期退職プログラムには40000人が殺到。連邦政府は人材流出が起きているようだ。

この意識高い系狩りのエージェントになっているのがイーロン・マスク氏である。すでに連邦政府の機密情報にアクセスしているものと考えられており民主党は調査を要望(というより絶叫に近い)している。ただしホワイトハウスは「マスク氏が利益相反に当たるかどうかは本人に判断させる」と言っている。つまり調査するつもりはないようだ。

トランプ政権で政府効率化省(DOGE)を率いる資産家イーロン・マスク氏が利益相反に該当するかどうかは、マスク氏自身が判断するとホワイトハウスは5日明らかにした。6社からなるマスク帝国を築いた同氏は、連邦予算を大胆に見直している。

マスク氏が利益相反かどうかは、マスク氏自身が判断-ホワイトハウス(Bloomberg)

出生地主義の廃止・抑制は裁判所からの差止命令が出ている。前回の差し止めは仮差し止めだったが今度は期間を定めない差し止めとなる。ただし上級裁判所がこれを覆す可能性は残っている。今後憲法修正第14条の解釈を巡って法的議論が行われるものと考えられる。

外交面ではネタニヤフ首相がトランプ大統領を「誰もが思いつかない優れたアイディアを持った天才である」と褒め称える姿を紹介した。同じように福音派の人たちは「神がトランプ氏の命を救ったのには理由がある」とトランプ大統領に吹き込んでいるようだ。

その意味では「トランプ大統領が独裁者である」という指摘には若干的はずれなところがある。実際にはトランプ大統領を褒め称えることで自分たちの欲望を満たしたいという人がたくさんいるのだ。その意味ではトランプ大統領は救世主願望によって踊らされる便利なツールだということになる。

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Comments

“トランプ大統領が「反キリスト教的価値観のタスクフォース」を結成” への2件のフィードバック

  1. 匿名を希望のアバター
    匿名を希望

    そりゃ選民思想が基本になってる様な人達からしたら自分たちの価値観を
    無条件で肯定してくれて尚且つ後ろ盾になってくれる存在でしょうから、
    遂に自分達の時代が来たと言わんばかりに担ぎ上げ続けるでしょう。
    日本だと安倍元首相が丁度同じ様な感じの立ち位置になってた感じでした
    よね。首相在任中に宗教保守の人達が何の障害も無く事を進められてたみ
    たいですし。統一教会もそうですが日本会議を立ち上げた日本青年協議会
    の人達(生長の家原理主義の人達でもある)や幸福の科学も有難がってた
    でしょう。こう言うのがあるから政治に宗教色が強まるのは嫌なんです。

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    1. コメントの中にいろいろな(日本国内の)宗教のお話が混在しているようですが、このあたりが今後どう整理されてゆくのかには(漠然とした)興味があります。あと参議院選挙では保守系政党が乱立しそうですが「ビジネス雑誌系保守」と「宗教系保守」がどう住み分けるのかなども興味深い課題です。

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