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ワシントンDCの航空機事故を引き起こした空の過密さ

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ワシントンDC近郊で67名が亡くなったとみられる航空機事故のあらましがわかってきた。NTSBは30日かけて暫定レポートを出すとしているが事故調査のレポートが完了するまでには1年以上がかかるようだ。しかしながらトランプ大統領は「事故が起きたのは多様化を推進した民主党政権のせいだ」との根拠がない宣伝を繰り返している。

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首都ワシントンDCには連邦関係のビルが多く集まっている。このため航空ルートが厳しく制限されていて特定の空域に航空機やヘリコプターが密集していた。本来軍用機は低空を飛行すべきだがなぜか航空機と同じ高度を飛んでいる。また衝突防止装置は低空では作動しないが、航空管制官は通常2名で行うはずの業務を1名でこなしていた。何らかの間違いとミスコミュニケーションも起きていたようだ。空港の管制官定員の充足数は85%だった。つまり人員が足りていなかった。ロナルド・レーガン・ナショナル空港はワシントンDCに近く利便性は高かったが同時に少し危ない空港になっていた事がわかる。

さらに直前にニアミス事案も起きていたようだ。管制官はこの事案を念頭にいつもより少し慎重になっていた可能性があるそうだ。

要するに特にトランプ政権のせいで何かの事故が起きたわけではないし、誰もそんな事は思っていない。ただし管制官の人員が足りていないことは事実であり、軍が高度を間違えていることからルールの徹底が行われていなかった可能性はある。つまり事故調査が完全に終わるまでには時間があるが「やるべき対策」の一端は見えている。

しかしながらトランプ大統領は問題解決には全く興味がないようだ。民主党の批判を繰り広げた。まとめると次のようになる。

管制官には人並みはずれた能力が要求される。しかし同性愛者のブディジェッジ前運輸長官は無理な多様性推進を行っていた。このため障害者や本来雇用されるべきではない女性や黒人などが優遇され事故を引き起こした。確かにエビデンスはないがこれはアメリカ人なら誰でも持っている常識である。

前運輸長官は「トランプ大統領の仕事はウソを付くことではなく率いることだ」とこれに反論している。さらに言えばこれはアメリカの常識ではなくアメリカの偏見に過ぎないだろう。

トランプ大統領は連邦職員全員に「早期退職プラン」を送りつけている。Resign(辞めます)と返信すれば優遇してもらえるという内容。ロナルド・レーガン・ナショナル空港の管制官の充足率はただでさえ足りていない。アメリカでは賃金上昇が続いており民間に比べて連邦職員の給与が低く抑えられている可能性がある。ここで「早期退職優遇策」などを打ち出してしまうと更に人員が民間に流出する可能性もある。

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