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党費を「けじめ」に流用 自民党は大丈夫なのか?

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当ブログはかなり長い間自民党(特に安倍政権)を批判してきたが、最近では「自民党は大丈夫なのか?」と心配することが増えた。国民感覚からの乖離と政策立案の雑さが目立つ。

特に国民感覚からの乖離は深刻だ。高市早苗氏が支持者たちに「申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と謝罪する事態になっている。いったい自民党に何が起きているのか。

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Yahooニュースのトレンドは「物価高」だった。生活保護の新規受給が増えているというニュースに絡めたもの。中には加藤財務大臣の「減税のタイミングではない」という記事に憤ったものもある。国民の「平均的」な感覚はわからないが、足元で先行きに関するなんとなくの不満が高まっていることは見て取れる。

一方で保守は岩屋毅外務大臣の中国への急接近を心配している。別の投稿で改めてお伝えするようにアメリカで汚職絡みの捜査が続いており岩屋毅外務大臣も対象になっているのではないかと囁かれている。おそらく中国からの富裕層をカジノに誘引したいと考えていると思うのだが中国側は「日本側から歴史認識を引き出した」と主張しており、EEZ内部にもブイを置かれている。つまり代償として釣り合わない可能性が高い。

そんななか高市早苗氏が謝罪したという記事が読売新聞に出ていた。かなり長い文章で高市早苗氏の懸念の深さが伝わってくる。自民党を支援してきた読売新聞としても見過ごせなかったのだろう。

野党は自民党の「裏金」が不当な収入であり脱税に当たると指摘してきた。この疑念を払拭するためには「裏金」を取り戻す必要がある。ただしそのためにはそもそも議員たちがどのくらい「裏金」を持っているのかを調査しなければならない。その過程で裏金議員たちは党の執行部に手の内を明かすことになる。おそらく自民党はこの「刀狩」ができなかった。

代わりに「党として寄付をすれば丸く収まるのではないか」と考えたのだろう。しかし反省を示すためにはすこし色をつけなけければならないと考えた。そこで8,000万円を党費から出したというのだ。

内訳は、党所属議員らの収支報告書への不記載相当額がおよそ7億2000万円、おわびの意味の上乗せ分がおよそ8000万円だとしていて、税金にあたる政党交付金ではなく、党費など党の一般会計から支出したとしています。

自民 中央共同募金会に8億円寄付 “政治資金問題にけじめ”(NHK)

そもそも根本的な問題解決になっていない上に(裏金は議員個人の手元に残るのだから)「少し色を付ければご近所も納得してくれるだろう」というかなり古臭い感覚が残っていることがわかる。真面目に党勢拡大をしている人たちは一人ひとりに頭を下げているはずだ。党員を捏造した不心得な議員は別にして、真面目な議員ほど「根拠のない反省」に党費が無自覚に使われてしまったとなると申し訳が立たないと感じたのではないか。

自民党の党員になって党費を払おうという人はおそらく何らかの期待をしているはずだ。お付き合いのために仕方なくという人もいるだろうし、生活を良くするために使ってほしいと考える人もいるだろう。こうした一人ひとりの思いに対する想像力が働かない政党幹部はもはや国民一人ひとりの期待に応えることなど出来ないのではないか。

庶民感情がわからなくなっているばかりか、自分たちの「常識」が古びていることも理解できない人たちが執行部に居座っている。政権浮揚のためには国民生活実感の改善が必要だがそのための知恵もない。

ところが石破総理の発言はこのところかなり好戦的になっている。先日は「予算が通らなかったら解散もアリだ」と発言していたそうだが、今度は衆議院・参議院同日選挙も辞さないと訴えているそうだ。このままでは本当に下野してしまうのではないかと少し心配になる。

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