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ロッテリア謀議 安山市のロッテリアが戒厳聖地に

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韓国の非常戒厳騒ぎからしばらく経った。与野党に韓悳洙首相を交えた協議が始まり「大統領中心の政治は良くない」という議論が始まっているそうだ。議院内閣制に近い議会制民主主義の萌芽と言えるかもしれない。そんな中、ネットではファストフード店のロッテリアが「戒厳聖地」と呼ばれているそうだ。韓国・日本のメディアで盛んに取り上げられている。

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KBS(日本語版)が「与党の院内代表「大統領中心制を見直す必要がある」」という記事を出している。与野党の院内総務が会談し「韓国では大統領の不正が続いているため議会を中心とした政治を目指すべきだ」と言う内容で一致したというのだ。日本では当たり前の議員内閣制に近づく動きと言えるが、与野党ともに汚職が蔓延する状況が続けばあまり意味がないかもしれないと感じる。

一方で野党「共に民主党」は与党を攻撃する法案を乱発しており韓悳洙首相が拒否権を行使したというニュースも伝わっている。韓悳洙首相が拒否権を乱発されると内閣のメンバーが弾劾に追い込まれるが「大統領代行」にすぎないため人事の穴埋めができない。結果的に内閣の会議が開催できなくなりしたがって韓国の政治が意思決定不能な状態に陥る可能性がある。

政治的な混乱も予想される中、戒厳令の犯人探しも進行している。事前に非常戒厳について謀議した疑いで元情報司令官が拘束された。このときに安山市にあるロッテリアが使われて話題になっている。つまり誰でも聞き耳をたてられる状況で「近々戒厳令が……」という話し合いが行われていたことになる。情報管理もへったくれもないという気がする。中央選管を抑えろという指示も飛んでいたそうだからそばにいた人たちはびっくりしたのではないか。

韓国内の報道によると、ロッテリア本社への問い合わせも殺到。「内乱バーガーを発売しないのか?」「戒厳バーガー販売して」「戒厳謀議セットを販売してほしい」などの問い合わせが相次いだという。韓国総合紙の国民日報は18日「ロッテリア困惑…内乱バーガーは作らない」の見出しで、同チェーン店本社の「このように政治的な問題に絡むことになり、とても困惑している。該当の売り場は、私たちの販売店に過ぎない。関連商品の発売計画も当然ない」とのコメントを紹介した。

【韓国】ロッテリアに飛び火「戒厳バーガー販売して」の要望に本社「内乱バーガーは作らない」(日刊スポーツ)

日本でこの「ロッテリア謀議」が話題になったのは、ロッテリアが日本でも知られている企業だからだろう。ロッテは韓国人が創業した会社なのでなんとなく韓国系という印象もあるのだが、実は韓国では「日本企業」として知られているそうだ。ビジネスとしては韓国の比重が大きいそうだが半島側にも「在日」に対する差別意識があり「しょせんは日本企業だ」と揶揄されることもあるという難しい立場のようだ。

日本では尹錫悦政権になってやっと日韓関係が正常化したと評価する人が多い。しかし韓国では不当に日本に近づいていると考える人がいるようである。このためロッテリアが選ばれた理由について根拠なく「政権の思惑が滲んでいるんだろう」と噂する人もいるということ。

中には「司令官たちがマクドナルドやバーガーキングではなくロッテリアを選んだ理由は、ロッテが日本企業だからだ」「誰よりも日本が好きだった現政権の気持ちが込められている」と書き込む人もいた。

SNSでパロディー拡散、「戒厳の聖地」と化したロッテリアの店舗で注文急増するもオーナー困惑「ただのハンバーガー店なのに…」 /安山【独自】(朝鮮日報)

日刊スポーツは嫌がらせ電話が増えていると書いているが朝鮮日報は「実際に商品の注文が増えている」と書いている。ニュースで人々の注目を集めたため謀議に参加した人たちと同じものを食べてみたいと考えいる人もいるのかもしれない。民主主義の危機と言われた今回の出来事だが「意外なプロモーション効果もあったのだなあ」と感心させられる。

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