よくこのブログで「自民党は政治とカネの問題を総括できないのは地元議員たちにお金を渡しているからだ」と書く。何を決めつけているのだと言われかねないがこのたび参照に適した素材を見つけた。刑務所から帰ってきた河井克行氏が自白している。陣中見舞いという名目でお金を渡すのは当たり前だろうと自慢げに語っている。
ReHacQが河井克行氏にインタビューをしている。この中で河井克行氏は「誰でも同じことをやっているのに自分だけがハメられた」と主張する。その後で「検察はその気になれば誰でも逮捕できる」と高橋氏に訴えていた。高橋さんはそうなんですよねえなどと調子よく河井克行氏から自白を引き出していた。ジャーナリストのように責め立てたりせず相手を乗せて自白を引き出すという「タチの悪い」タイプだ。
河井克行氏は「誰でもやっていることをやって自分だけが逮捕されたのだから検察にはめられた」といいたかったようだ。そこで高橋氏は調子に乗り「一体誰がなんの目的で!」などとキラキラと目を輝かせる。そこで河井克行氏は「ははあこの人は実名を聞きたいのだな、そうはいかない」とばかりに話をはぐらかせていた。高橋さんの思う壺だ。
これは裏をかえすと「自民党の議員のお金の使い道を捜査するとみんな逮捕できる状態にある」ということを意味している。ただし「権力」が「陣中見舞い」とみなすか「選挙資金」とみなすかによって罪に問われるかどうかが決まってしまう制度になっているそうだ。これは彼らが作った法律なので議員たちは検察に自らの身柄を預けていることになる。
河井克行氏はディープステートという言葉まで持ち出して(スティーブ・バノン氏が言ったことになっている)はめられたと強調しているが、これが正しければ検察は政治家を泳がせておいて自分に気に入らない人たちを貶めることができるように網を張っているということになる。ちなみに検察は法務大臣の監督下にある。
さらに「お金のやり取りは一方的なものではなくもらったり持ちつ持たれつ」なのだそうだ。国民生活が困窮するなかで国会議員と地方議員たちは相互扶助のネットワークを持っているんですよ、自分たちはトクベツなんですよと主張していることになるがもちろん気分よく話をしている河井克行氏は気が付かない。これぞ髙橋マジックだ。
なお河井克行氏は「安倍総理が破格のカネを出したのは広島県連の選挙資金はすべて溝手顕正氏が独占しているからそれに対抗するためにはこちらもお金が必要だったからだ」と説明する。そして安倍総理が2名目の候補者を出したかったのは民主党に献上している議席を自民党に取り戻すためだったということになっている。
しかし実際には河井案里陣営は溝手顕正氏の陣営から票を奪っており事実とは異なる。隠された秘密でもなんでもない。週刊誌とWikipediaを見れば分かる程度の話だ。
溝手顕正氏は安倍総理を公然と批判したことで安倍総理の恨みを買ったと言われている。このため河井案里氏の競争相手は民主党系議員ではなく溝手顕正氏だった。2013年の選挙で溝手顕正氏は521,794票を獲得したが2019年は溝手顕正氏270,183票で河井案里氏が295,871票だった。
民主党下野直後の2013年の選挙では森本真治氏は194,358票獲得していたが2019年の選挙では結集ひろしま(立憲民主党・国民民主党・社会民主党・新社会党・連合広島)推薦が推薦し329,792票を獲得している。
つまり結果的には党勢拡大どころか身内から票を奪うだけでなく広島県の自民党の支持は減っていたのである。つまり民主党から票を奪うことはできず1.5億円のお金は党勢拡大ではなく自民党系列議員の奪い合いに使われていた。
これは誰もが知っている「歴史的事実」である。これがわかっているにも関わらず「うんうん」と話をあわせて証言を引き出した髙橋弘樹プロデューサは本当「悪い人だなあ」と感じた。続きはおそらく次週あたりに公開されるのではないかと思う。また面白い見世物が期待できるかも知れない。高橋さんから何かもらった訳では無いが「チャンネル登録とベルボタンの登録をお忘れなく」と書いておこう。
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