アメリカ合衆国の大統領選挙が始まる。270人の選挙人の争奪戦で実質的には7州93名の選挙人が鍵を握る。激戦7州はラストベルトとサンベルトに分かれている。
前回の選挙では郵便投票により結果が覆った。このため今回も結果が出るまで暫く時間が必要なのではないかと言われているようだ。ただXの投稿を見ているとすでに虚偽投稿がで始めており投資勧誘になっているものもある。識者たちは虚偽投稿に心を痛めているようだが、うっかりと引っかかって財産を失う人は出てくるだろう。
仮にトランプ氏に不利な結果が出た場合には混乱も予想される。投票妨害の懸念もあり投票所と票の集計会場の中には厳戒態勢が敷かれたところもある。
株価の乱高下などが懸念されているが「この機会に儲けてやろう」という人達もいるようだ。
アメリカ合衆国の大統領選挙が始まった。BBCが選挙の内容を解説している。270名の争奪戦になる。
通常選挙は平和な戦争と言われるが今年のアメリカはそうではない。ロイターは「有権者が騒乱に身構えている」と伝えている。読売新聞も「開票所が有刺鉄線で囲われて州警察も動員された」と書いている。
このように世界のメディアはアメリカの民主主義の混乱について盛んに報道している。これは非常に心が痛む。アメリカには自国の民主主義に誇りを持っている人たちがたくさんいる。アリゾナ州の開票所ではドローンや狙撃手が待機していて開票スタッフを守っている。開票スタッフたちは200年以上も受け継がれてきた「アメリカの伝統である民主主義」を守るために働いているだけなのだが自国の同胞たちからの攻撃にも備えなければならない。彼らは称賛されるべき存在であって狙撃される存在であってはならないはずだ。
背景にあるのはトランプ陣営の危機感だ。トランプ陣営は負けたときに備えて「選挙は盗まれている」と事前に喧伝してきた。郵便投票で結果が覆る可能性があるため、民主党はSNSやテレビでトランプ陣営が一方的に勝利宣言することに警戒しているという。民主党は開票が終わってから勝利宣言をするようにと訴えることにしている。だがSNSのXはトランプ陣営のイーロン・マスク氏が所有しておりすでにかなりの偽情報が飛び交っているようだ。SNSの情報飽和攻撃に民主党が耐えられるのかが試される。
日本だけでなくアメリカにも「自分のお気に入りの結果しか認めたくない」という人たちは大勢いる。彼らは対象と癒着してしまっており「自分は何者かに騙されている」と思い込みたがっている。つまりお気に入りの情報には商品価値がありインフルエンサーたちはロシアからの僅かな報酬で「切り抜き動画」と作って拡散する。
整理すると次のようなことが起きる可能性がある。
- まず投票結果が発表され「トランプ氏優勢」と伝えられる。
- そのままトランプ氏が勝利宣言をする。
- その後で郵便投票の結果が判明し逆転が起きる。
- 郵便投票はでたらめだとトランプ陣営が騒ぎ始める。
- 混乱。
郵便投票による逆転劇は前回の選挙でも見られたそうで今回も「逆転が起きるのではないか」と懸念されている。これに票の数え直しも入るため、選挙結果が即日に判明することはないだろうと見られているそうだ。仮に訴訟に発展すれば結果が決まるまでには数ヶ月単位の時間がかかるだろう。
今週はFOMCの利下げ発表も予定されているため「一旦トランプ氏勝利と伝わり株価が影響を受ける」可能性も高い。投資家の人たちは特に目先の情報に一喜一憂しないようにしたほうが良いのではないかと思う。
ただお金を巡ってはこんな観測もある。一時的な混乱を奇貨として一儲けを目論む人もいるようだ。
米大統領選挙の結果が最後まで見極めにくい中、市場参加者は、投機筋の動きに神経をとがらせている。6日の日本時間に結果が判明して相場が急変動した場合、企業のファンダメンタルズ以上に売り込まれる銘柄が出てくることも想定され、市場の一部では全体相場の急落後にリバウンドが期待できそうな銘柄を探ろうとする動きもみられる。8月の急落とその後に自律反発した相場からヒントを得ようとしている。
アングル:米大統領選前夜、警戒続く日本株 「急落なら買い」銘柄探る動き
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