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イーロン・マスク氏いわく「改革には痛みを伴う」

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イーロン・マスク氏が「改革には痛みが伴う」と示唆し話題になっている。トランプ氏が大統領になればアメリカ大統領選挙のあとに大きな政治的混乱が起こるかもしれない。問題はこの発言をアメリカの多くの有権者が支持しているという点にある。背景にあるのは根深いマスコミ不信だ。

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次期政権についてトランプ氏は様々な約束をしている。

プロジェクト2025というものがあり今いる高官たちの入れ替え作戦が実行される可能性がある。トランプ氏はこのプロジェクトからは距離を置いているとされるがおそらくは容認するだろう。トランプ氏を称える内容だからである。

また、トランプ氏はイーロン・マスク氏にコストカッターとして閣僚級のポジションを準備すると言っている。

マスク氏が「Elon Musk says Trump’s economic plans could cause ‘temporary hardship’」と発言しているとABCが伝えている。「一時的な困難」という意味で日本的に言い換えれば「改革には痛みが伴う」という意味になる。

ABCニュースは次のように書いている。ある出所不明のアカウントが「トランプ氏の改革にたいして市場はオーバー・リアクションするだろう」と指摘した。これに対してマスク氏は「sounds about right=そうだね」と答えたという内容だ。ABCはトランプ政権の誕生でアメリカ経済が混乱するといいたかったのだろう。

この「痛みを伴う」という発言には聞き覚えがある。BBCのインタビューに答えてTwitter(当時)の改革には痛みが伴うと発言していた。

では具体的にその痛みとはどんなものだったのか。

Twitter社では大勢の職員が解雇された。このため品質管理が疎かになり虚偽の投稿が横行している。このため広告主がTwitterから離反した。マスク氏は単に虚偽投稿を容認しているだけではなく自らも拡散しているとされる。

マスク氏のいう「痛み」の正体は実際にはTwitter社の混乱に見られたカオスの全米版=アメリカの政治的混乱(カオス)なのかも知れない。

民主主義が健全であるためには健全なジャーナリズムの存在が欠かせない。

トランプ氏はCBSから免許を剥奪してやると恫喝している。今回もCBSのインタビューが気に入らないとしてCBSを訴えた。ハリス氏が「言葉のサラダ(支離滅裂で意味不明な内容)」発言をしたがそれを編集でカットしたというのだ。CBSはこれを否定している。

トランプ氏の支持者たちはメディアを信じていない。だが結果的にメディア弾圧が始まれば被害を受けるのはアメリカの一般市民だ。このとき頼りになるメディアがなくSNSで「今経験している困難は成長に伴う痛みなのだ」と連呼されても抵抗する手段はない。裏ではおそらく収奪が進むだろう。

日本でも大統領選挙のあとに暴動が起きるかも知れないなどとニュースになっていた。実際に1月6日が楽しみだと大統領選挙結果の転覆の動きが始まっている。アメリカの全土が警戒態勢に入っているということではないのだろうが、やはり何かが起きることは覚悟しておいたほうが良さそうだ。

SNSではペンシルベニアの選挙で不正が横行しているという投稿が広がっているそうだが、これがマスク氏が所有するXなどで広められ、トランプ氏がそれを利用して選挙を盛り上げるというメチャクチャな状態になっている。トランプ陣営は選挙結果を受け入れないために事前準備を始めている。

つまりトランプ氏が勝っても負けてもおそらくアメリカの経済は混乱する可能性が高い。

アメリカの会計年度は10月に始まるが当然年間は通っておらず今のつなぎ予算は12月20日に切れる。共和党はトランプ氏が再選されれば民主党の要望をすべて阻止したいのだろう。だが11月に選挙結果が確定しても年間予算が審議されるかは不明ということになる。

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