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北朝鮮の自制は期待できない

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北朝鮮の核実験強行を受けて日本のAlt-Rightたちは「どうしたら彼らを自制させられるのか」という議論をしている。アメリカと組んでいる自分たちは主流派であり、主流派の力を持ってすればマイノリティを黙らせることができるという単純な思い込みがあるのだろう。
9/9は東アジアサミットの当日だったが北朝鮮はいなかった。国際会議の場で牽制することができない。北朝鮮からみると仲間はずれにした上でみんなで叩いているという図に見えるのではないだろうか。なお東アジアサミットは東アジア利権に関して米中が牽制する場になっているとのことである。日本はアメリカが東アジア利権に食い込めるように先導する立場にある。
北朝鮮は中国の利権なのでアメリカが豊かさを背景に介入するということもできない。だからミャンマーのような作戦も取れない。中国や韓国も経済特区のようなものを作ろうとしたがあまり成功していないようだ。
さらに中東のような資源もないので戦争起こして政権を壊滅させるというオプションを組むのも難しい。多分ヨーロッパには何の関係もない話なので、多国籍軍に参加するのは日米韓だけになるだろう。日本は憲法の縛りから(実際は戦争に後ろ向きな世論だが)後方支援しかできない。敵視されているのはアメリカだけなので例えばカナダにも参戦の理由がない。
アメリカは前科がありすぎて、北朝鮮の警戒心を解けない。中南米で気に入らない政権を次々と潰し、イラクが大量破壊兵器を持っているといちゃもんをつけて反省もしなかった。リビアのカダフィはNATOの空爆で殺されたというのが定説になっている。
もちろん日本は戦争によって問題を解決できないし、国交もないので直接説得することもできない。
ということで日本は北朝鮮が内部から自滅するか、体制を維持して持ち運び可能な核兵器を開発するという前提で国防戦略を組み立てるしかないし、安倍政権はそれを国民に説明しなければならない。
内部から自滅した場合には内戦の危険があり、偶発的な核戦争が起こるかもしれない。多くの難民が中国に流入するだろうから、中国経済に依存している世界経済にも少なくない影響を与えるだろう。


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