昨日フランスで大規模なテロがあったばかりだが、今朝はまた別のニュースが飛び込んできた。トルコで大規模な軍事作戦が展開されている様子だ。マスコミは「クーデターだ」と言っているが、トルコの首相は「非合法な軍事作戦だが、政権は現政府側が掌握している」と主張している。
ABCニュース、BBC、ガーディアンから情報を拾った。
ボスポラス海峡(イスタンブール)の2つの橋は通行禁止になっている。イスタンブール空港の外側にタンクがおり、全ての飛行機が運行停止になった。銃撃戦との情報もある。
アンカラの警察官全員に招集がかかった。銃撃戦が行われている模様。
首相はNTVテレビのインタビューでテロを否定したが、エルドアン大統領からは何の声明もなかったが、ほどなくしてスマートフォンごしに肉声が公開された。休暇で国外におり安全だという情報がある一方で、プライベート機で海外に避難したという情報もある。ドイツに亡命を拒否されたという話や「トルコに向かっている」という話もある。エルドアンの呼びかけに呼応して、軍に抵抗する市民の動きもあると伝えられている。
NTVは軍事グループがトルコを制圧したという声明を読み上げたが、代表者の氏名は不詳だった。軍のトップ・ジェネラル(NHKはアカル参謀総長と報道)がアンカラの軍本部で人質に取られているという情報もある。
伝えられる軍の声明は次の通り。
トルコ軍は憲法秩序、人権、自由、法の支配、毀損された総合的なセキュリティを回復するためにトルコの行政を掌握した。国際的な合意は全て有効で、外国との良好な関係を維持したいと考えている。
TRT国営放送は愛国的な歌と写真を流し続けており、放送は休止されているという。
数時間経って、エルドアン大統領はトルコ国内で休暇中だということが分かった。NATOは政府側につくことを決めたようで、クーデターは軍の一部の企てであって失敗しつつあるという観測が流れ始めた。
一夜明けて、クーデターは失敗したことがわかった。市民47名を含む190人が殺された。2839名の将校を含む軍関係者が拘束され、2745人の判事が職を解かれた。(毎日新聞)
ロイターは161名死亡としている。
NATOやアメリカはしばらく経ってからエルドアン大統領の支持に回った。市民側はおおむねエルドアン支持だったようだ。街に出て抵抗した人たちもいた。