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本日も反省ナシ 森元総理が裏金問題で「岸田総理大臣に聞かれていない」と悪びれずに発言

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森元総理が裏金問題について発言した。文藝春秋に記事が出ているそうだ。関連報道を整理すると全く悪びれた様子は見せていないようである。裏金問題は自然発生的に発生し誰かが自分を陥れるために森主犯説をでっちあげたのだろうと言っている。

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文藝春秋で森功氏が森元総理のインタビューを行った。全体は雑誌を読まなければわからないようだが、周辺報道を合わせて内容を整理すると次のようになる。森喜朗さんの通常運転という感じがする。どこまでも無責任な人で自分の半径1メートル以上の外の世界に興味がない。

森喜朗氏には相反する二つの評価がある。お金を含めて身内の面倒見がはいい。体育会系で序列には厳しいが後輩の面倒もしっかり見てくれる。

ところが不規則発言も多い。有権者は選挙に行かなければいいなどとの問題発言を連発し密談で始まった政権は短期間で終わってしまった。また東京オリンピックの組織委員会でも女性蔑視発言を繰り返し退任に追い込まれている。

今回の件でも「どうせ下村あたりがなんか言っているんだろう」と語っているそうだ。下村氏は森元総理の「オキニ」ではなかった。身内とそれ以外をくっきりと色分けしてしまう傾向がある。

オリンピック準備委員会の会長を退任した時も「妻などに怒られた」から辞めると言っている。自分がオリンピックの理念を理解せず人々の期待に応えられなかったということにはまるで関心がない。あくまでも自分のインナーサークルにしか興味がない人なのである。この時のインナーサークルは妻、娘、孫娘だった。そもそも公のトップになってはいけない人なのだ。

毎日新聞によると、今回の女性蔑視発言の後、「昨夜、女房にさんざん怒られた。『またあなた、大変なことを言ったのね。女性を敵にしてしまって、私はまたつらい思いをしなければならない』と言われてしまった。今朝は娘にも孫娘にもしかられた」のだと同紙記者に話したという。

内輪の人間関係を優先し外の規範に全く興味がないという人物なので、仮に裏金について知っていたとしても「困っている議員を救済するために必要なお金なのだ」と思っている可能性がある。つまりそれを糾弾されたところで「裏金の何が悪いんだ」などと開き直りかねない。

森元総理は前任者の急死直後の密約で選ばれた総理大臣だった。自民党の統治機構が不安定化している証だったと言ってよい。つまり森元総理が目立つ政治体制というのはその反対側に「統治機構弱体化」という問題を含んでいる。密談によって担ぎ出された総理が今になって注目を集めるのは今の自民党の党内統治が破綻しかけているからである。

むしろ問題はその後の政治側の処理の仕方にある。与野党を含めた自浄作用のなさは驚くばかりだ。

政治改革の特別委員会が開かれている。だが「中空構造」に取り込まれた各政党は党派争いに夢中になっており協力して問題を解決する姿勢を見せていない。むしろ問題が解決できない方が総選挙の争点になって良いと考える政党が多く「誰が正しいのか国民に審判してもらいましょう」ということになりつつある。

個人的な感情を共有してくれる人がどれくらいいるのかはわからないが、個人的にはこの問題にはうんざりしている。だから「審判してくれ」と言われても「政治の問題は政治家が勝手に解決してください」としか言いようがない。また政治家にとって最も懸念されるのは政治の外に広がる「冷笑的気分」と「破壊衝動」なのではないかと思っている。つまり党派争いをしている場合なのですかとも言いたい。

徹底した国民生活や国民感情への無関心はとても気になる。森元総理はおそらく国民が「透明性の高い政治」に関心を持っているということを理解しておらず理解するつもりもない。岸田総理はこの問題を使って安倍派をどう潰すのか以上の関心はない。また野党も国民生活の向上について面倒な課題を話し合うよりは自民党の無責任ぶりを追求した方が容易に票が獲得できるという程度の気持ちしかなさそうである。視野狭窄が進んでおり外側に広がる政治への冷笑と絶望について懸念する声は聞かれない。

この徹底的な無関心尾結果として起きているのが円安の放置だ。政府・与党の側から抜本的な解決策が提示されることはない。せいぜい一部の議員が「クーポンとかポイントとかを配れば国民は満足するのでは?」と提案する程度である。

有権者が平熱で政治について語ることができる場所がないというのは極めて恐ろしいことだ。やはりこちらから働きかけない限り政治はどんどん国民から離れていってしまう。だが今の政治は閉鎖的であり、そもそも語っていても醜いばかりでちっとも楽しくない。できれば避けて通りたいのが日本における政治的課題なのかもしれない。

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