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お昼休みの官僚を使って金儲けか 西村経済産業大臣に新しい疑惑

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あくまでも文春の主張なので単なる「疑惑」だ。だが、想像の斜め上の複雑なスキームに興味をそそられた。安倍派幹部の一人である西村経済産業大臣に新しい疑惑が浮上している。「《安倍派幹部に新疑惑》西村康稔経産相が捜査中に「架空パーティ」を開催していた!《儲けは1回数百万、経産官僚をサクラに…》」というタイトルがついている。部下の昼休みを利用してお金儲けをしていたという疑惑である。よくこんな手法を考えつくなと思う。ある意味ビジネスの天才と言える。岸田政権の「適材適所」もまんざら嘘ではないのかもしれないが、法律的にはかなりグレーな副業といってよい。

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かなり複雑なスキームなので一度読んだだけでは意味がわからなかった。政治資金パーティーを開くために講師を呼ぶ。パーティー券はたくさん売れているがお客さんはいない。それではまずいということで経済産業省の官僚を動員してサクラにしていたという。ただ政治資金集めに利用しているとの批判を避けるために、昼休みに動員しなおかつ「職員の業務に関係する」内容にしていたとのことだ。

単純に部下に勉強させていたのなら悪い話ではないがその裏でこれを口実にパーティー券を売り捌いていたとなると問題である。仮にこの話が本当だとすると部下である職員を利用してお金儲けをやっていたことになる。さらに、これが批判されることもあらかじめわかっていて「あくまでもお昼休みの勉強会ですよ」という体裁にしていた。「隠す気満々」である。

文春が問題にしているのはこれが「カラのパーティーである」という点だ。政治資金規正法は寄附を厳しく制限しておりパーティーはあくまでも例外だ。寄附を集めるために形式的にパーティーをでっち上げたことになってしまう。

ただ、それよりも部下の昼休みを利用してお金儲けをするという感覚に違和感を感じる。第一に普通の上司と部下の感覚ではない。部下を「利用するものだ」と考えていたことになり巨大官庁である経済産業省大臣の資質に欠けると言わざるを得ない。

次にこうまでしてお金が集めたかった動機も気になる。非世襲議員なので選挙基盤の維持に腐心していたのかもしれないし単に個人的に贅沢がしたかっただけなのかもしれない。西村さんは大臣を退任することがわかっているため、国会で閣僚としてこの件について説明をすることはないだろう。

いずれにせよこういう人が考える経済対策が真っ当なものであると信じるのは非常に難しい。岸田総理がなぜこのような人を経済産業大臣に選んだのかはぜひ知りたいと思うが、岸田総理は虚な目で「適材適所」「喫緊の課題に挑戦」と繰り返すばかりでもはやお話にならない。

嘆かわしいことにもはやこのレベルの話は「どうでもいい」話になりつつある。安倍派自体が崩壊寸前だからだ。SNSのXや週刊誌の記事では「放逐された安倍派の元実力者S氏サイドがかなり捜査に協力しているようだ」という噂が流れているが、ついに共同通信まで現役の会計責任者が捜査に進んで協力しているようだという記事が出した。

同派の会計責任者が東京地検特捜部の任意聴取に、議員側への還流を詳細に説明していることも分かった。

一体誰が何に協力してい流のかはわからないのだが、おそらくこれは検察の狙い通りだろう。報道が出てから時間が経過しているためその気になれば安倍陣営は組織的な隠蔽が可能だったはずだ。だが情報を錯綜させれば誰が陥落しているかわからなくなり「囚人のジレンマ」状態が作れる。仲間を売れば自分が助かるというゲームに持ち込めるのだ。

宮沢防衛副大臣は「多くの議員が巻き込まれたのは派閥側の指示であり箝口令も出ている」と暴露している。もうこうなったら派閥への忠誠心などと言っていられない。逃げるかやられるかである。

検察の取り調べは個別に行われる上にマスコミでは毎日のように「新しい事実が出てきた」などと言っている。自分が秘匿を貫けば別の人の自白によって自分の心象が悪くなるというリアル囚人のジレンマ状態に陥っているということだ。マスコミ報道には乗らないが連日SNSのXではこの手の噂が飛び交いワイドショーでその一端を披瀝する人も出てきた。永田町でもさまざまな噂が飛び交っているようだ。こうした噂を話したくてうずうずしているコメンテータたちも多い。

一部では「長年の敢行だった(から今の事務総長たちは悪くない)」とか「安倍総理はこの事実を知って激怒した」というようにさまざまな情報も出ている。実際には西村さんのような「ビジネスの天才」たちがいろいろな工夫をしていたのではないかと思われる。だが、派閥はまとまりにかけるため(少なくとも今のところは)囚人のジレンマゲームにやられ放題といったところである。

国会が閉幕しいよいよ捜査が本格化する。安倍派の議員は全員話を聞かれるのではないかと言われており年末年始の検察は地方から人をかきあつめて慌ただしいことになりそうである。バラバラになった安倍派はかろうじて宏池会と岸田総理への敵意だけでまとまっているという報道もある。

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