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スキャンダル人材豊富な岸田政権 新しい文春砲は「人魚おじさん」三宅防衛政務官ほか1件

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人材豊富な岸田政権に新しい文春報道が2件あった。一件目は「350億円の日除け」発言で割り箸のような輪っかを必要不可欠と擁護した自見英子万博担当大臣のパワハラ報道だ。こちらは既に登場済みのキャラクターである。もう一人が三宅伸吾防衛政務官だ。元事務所スタッフが「セクハラをされた」と訴えている。三宅氏本人は否定しているが「ここに来ると女の子はみんな人魚になるんだよ」といったなどと伝えられている。文春は「性加害」と書いているが正確には「性加害未遂のセクハラ」といった方がいいかもしれない。いずれにせよ報道が本当であれば襲われたご本人はかなり怖かっただろう。まさか立派な政治家がそんなことをするなどとは思っていなかっただろうからだ。

求心力を失いつつある岸田政権だが、自民党の内外からは「次をどうするのか」という話が出つつある。

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診療報酬改定を控えて財務省と医師会の間の駆け引きが激しさを増している。少子化財源を捻出するためにも財務省は診療報酬を上げたくない。このため「医療機関は余剰利益をためているのだから診療報酬を上げる必要はない」と言っている。

だが医師会は「医療スタッフの賃上げのためには診療報酬の引き上げが必要である」との立場だ。岸田総理は医師会の松本会長と面談し医師会の方針に理解を示した。診療報酬が上がると少子化対策のための費用は国保・企業健保・後期高齢者医療制度などの保険料に混ぜ込んでこっそりと徴収することになる。

つまり、医師会を取るか一般国民を選択するかという意思決定が必要になる。岸田総理としては投票してくれるかどうかわからない無党派よりも医師会の離反の方が怖いのかもしれない。岸田総理は財務省の言いなりという印象があるが、現実はそれよりも若干複雑だ。

自見英子氏は医師会の推薦で当選している。350億円日除け発言からも万博にはあまり思い入れがなさそうだが岸田総理にとっては間違いなく医師会をつなぎとめるための適材適所ということになる。全ての政策は選挙と党内基盤を念頭に組み立てられているのだ。

文春砲じたいは元官僚という告発者のパワハラ被害申告という軽微なものだ。ご本人が認めて辞任すれば別だが、この報道だけですぐさま更迭ということにはならないだろう。だが逆に文春と告発者の球数が多ければ多いほどじわじわと政権にダメージが広がることになる。文春側はうつ病の診断書や退職証明書などを小出しにしてじわじわと部数を稼ぐ作戦のようだ。

もう一件の文春砲は三宅防衛政務官である。日経新聞の元編集委員という異色の経歴の参議院議員だそうだ。セクハラと呼ぶべきなのか性加害というべきなのかは分からないがアルバイト事務員を食事に誘いカラオケ店で「ここに来ると、女の子はみんな人魚になるんだよ」と謎の宣言しキスをせがんできたという内容になっている。「なぜ人魚か」なのだが、ラグジュアリなカラオケ店で部屋に水槽があるのだそうだ。政務官本人は疑惑を否定し文春側に抗議文を送ると宣言している。

女性の側は「本当はハラスメントが怖くてやめたが当時は面と向かってそんなことは言えなかった」といっている。議員の側は「うまく馴染めなくてやめたようだ」と説明しており、告発者の事実関係を否定する。仮にこの証言が本当であれば「真面目な大人」だと信じていた立派な政治家に密室に連れ込まれて襲い掛かられたことになる。かなり怖かったのではないだろうか。

こちらも一人の証言でありこれが直接で辞任ということにはならないのかもしれない。だが逆に女性の側に新証言などが出続ければじわじわとダメージになる。三宅さん本人のダメージというより「やはり岸田政権の人事は適材適所ではない」という判断になってしまうだろう。辞任ドミノという印象は避けたいが野党に批判材料も与えたくない。2件のスキャンダル対策に苦慮することになるだろう。

文春は自衛隊のセクハラ根絶と三宅政務官の問題を関連づけることで「適材適所ではない」という印象を強調する文章に仕上げている。

岸田内閣の支持率が低下し続け、ついには自民党系の候補が地方選挙で負け始めた。SNSでも負担増に対する抵抗が強くなっている印象だが、自民党が最も恐れているのは有権者の静かな離反だろう。本当に怖いのは静かな離反なのだ。

野党の指摘を待つまでもなく岸田政権が政権末期であることは間違いがないが、自民党にとって最も問題なのは岸田総理に代わる新しいリーダー候補がなかなか見出せないとことなのかもしれない。

高市早苗氏が新しい勉強会を立ち上げて「総裁選の準備を始めた」などと言われている。最初の勉強会には13名が参加したという。だが他の有力な候補たちは総裁選挙への意欲を語っていない。

そんな中、マスコミでは上川外務大臣の名前を挙げる人がでてきた。マスコミに登場することが少ない分目立ったスキャンダルがないが政策通として知られている。懸念ポイントは2つある。

岸田派の中には岸田総理に批判的な古賀誠氏が推している林芳正氏というライバルがいる。上川氏の外務大臣起用はそもそも林芳正氏を一人勝ちさせないための作戦だった。つまり上川氏に期待が集まると岸田派の内部に混乱が起きる可能性がある。次に上川氏自身が総理総裁候補として名乗りでたことがない。つまりご本人がどんな政治的ビジョンを持っているのかがよくわからないのだ。岸田路線継承ということになれば引き続き増税・高負担が疑われるだろう。

岸田政権は閣内にスキャンダル人材を豊富に抱えているようだが次の政権を担えるという人材もそれなりに揃っている。今回の場合「女性候補の名前が出てきた」点にも注目が集まる。

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