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まだ投函されていないアジテーション文

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日本人は勤勉で優秀な民族だ。にも関わらず、ここ20年の間に先進国の競争から脱落し、引き離されてしまった。一般の労働者が勤勉に働いているのに暮らしは楽にならない。なぜか。
第一に反日勢力の存在が挙げられる。いわゆる左翼と呼ばれる人たちである。政府に反対ばかりしているが自分たちがアイディアを出す事はない。効率の高い原発に反対していることからも分かるとおり、彼らは日本に成功して欲しくないのだ。反日勢力は他人の成功が面白くないのだろう。
自称インテリたちも実務や組織運営を知らずに理想論ばかりを押しつけてくる。いっけん賢いように見える彼らだが実行力が伴わない。近隣諸国の脅威が強まる中、これでは現実的に国を守ることはできないだろう。
では、与党はどうだろうか。彼らは国を正しく運営していると言えるだろうか。
最近も消費税が上がった。与党が頼めば、国民がいくらでも金を出すと考えている。日本人は勤勉でおとなしいからだろう。
しかしながら、彼らは合理的に政府を運営しているとは言えない。自分たちが一体いくらの資産を持っていて、負債の規模がどれくらいなのかすら把握していない。借金が1000兆円あると言って国民を脅かす一方で、資産を650兆円以上隠している。政治家たちは官僚が何をしているのか分かっていないのである。
合理的でない政府は2015年の7-9月期に7兆9000億円、2016年に入ってから2週間で7兆4000億円の年金資金を株式に投資して失ったばかりだ。株価は今も下がり続けている。バカなギャンブラーに優秀な日本国民の将来を預けるのは明らかに危険だが、政府は「何がなんでもやり遂げる」と言い続けている。これは戦況が悪化してもやめられなかった戦前の軍部と同じ状況だ。
賢くも合理的でもない人たちが、権力の中枢に居座っているのはどうしてだろうか。それは自民党を支持している人たちがB層と呼ばれる知能の低い人たちだからだ。
確かに、自民党は日本の経済を成長させた立役者だ。だが、その役割は終ったと言ってよい。今、自民党を支持しているのは時代に取り残されつつある人たちか、知能が低く騙されやすい人たちだけなのだ。
日本人は勤勉で優秀だ。にもかかわらず、時代から取り残されつつあるのは、時代について行けない人や、知能の低い人たちに合わせているからだ。そして、賢い人たちが政治に興味を持たないからである。
であれば、日本を取り戻すのは簡単だ。賢い人たちが立ち上がればよいのである。ぜひ○○党に投票して欲しい。

アジ文を書き終えて

現在の保守政党や左翼政党を越えた「ヤバい」政党が台頭するという想定で書いてみたのだが、穏やかな書き方にしたので、ヤバさが伝わらなかった。実際に出てくるとしたら、このように穏やかさの中に危うさを秘めた人たちになるのかもしれない。
最初に考えたのは、ナチっぽい檄文だった。しかし、これはあまり有効に機能しなさそうだ。第一に当時のドイツ国民のように「負けが確定した」状態にない。さらに明確なユダヤ人のような敵もいない。そして、感情的な檄文にしてしまうと「一昔前の左翼」っぽい。
最近の若者は「省エネ」だ。感情的に怒るのは効率的ではないと考えているのだろう。「最近」といっても、省エネ傾向は1990年代頃(新人類と呼ばれた)から続いている。怒ってみせるよりも、感情を抑えた方がアピールしそうである。
大企業攻撃は避けた。多分、景気が悪い時期に生まれた人たちは、経済的成功者と一体化したいと考えているだろうからだ。内部留保をしている企業は儲けている企業なので、攻撃すると「仮想的一体化感」を損なう可能性がある。左翼臭さを消す為に「労働者」や「搾取」という言葉が使えなかったばかりか、社会主義やそれに付随する運動から距離を置く必要すらあるだろう。こうした言葉は読み手に「弱い存在だ」ということを思い出させることになるので、好ましくないのではないかと思う。さらに、左翼運動が求める変化が「リスク(日本人の考える)」と捉えられていることに留意すべきだろう。
興味深いのは「経済的成長」という言葉が持っている拒絶反応だ。考えてみるとここ20年経済成長していないのだ。そこで「経済成長を目指そう」というと、価値観を押しつけられるように感じる人が意外と多いようだ。「議論したうえで選挙に行って政治に参加しよう」と言われると拒否反応を示す人が多いのと同じ感覚なのかもしれない。できないこと、自信のないことに対する正当化欲求が働くのだろう。
社会主義的な分配も嫌だが、経済を成長させる自信もない。だが、今の暮らしを変えたくないと考えている人が多いのだ。
自民党に関するレッテル貼りだが、意外と苦労した。安倍政権の経済政策が行き詰ればまた別のレッテル貼りができるかもしれないが、今はそのような状態にはない。また、自民党を攻撃すると「左翼っぽい」と見られてしまう。そこで「バカと時代について行けない奴」の政党だというレッテルを貼る事にした。実際に一部の国粋的な「保守」の中には、B層を攻撃する人たちがいる。ちなみに、1990年代の自民党に対するレッテルは「金にまみれている」というものだった。
読み手の万能感(俺たちはやればできるはず)を煽りたかったのだが、そこまでの文才はなかったようだ。多分、政治に参加していない人たちは「政治があんなに揉めているのは、要領が悪いからだろう」と思っているのではないかと思う。そこで「正解」を与えたうえで「一票入れるだけで勝ち組になれる」と言えば、動きやすいのではないかと考えた。