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西アフリカのニジェールでクーデター騒ぎ

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西アフリカのニジェールでクーデターが起きたようだ。情報が錯綜しており「クーデター未遂」としている媒体が多い。具体的には大統領が親衛隊によって官邸に閉じ込められた。クーデターそのものは幅広い支持が得られず不発に終わったようだが、西アフリカ経済ブロックが事態収拾に乗り出しておりベナンの大統領が調停者としてニジェールに送り込まれたという報道もある。

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ニジェールは旧イギリス領ナイジェリアの北部に位置する。もともと同じ地域だったがフランスの支配下に置かたため別の国として独立した。ナイジェリアの人口は2億人を超えているがニジェールの人口は2500万人程度だ。1960年にフランスから独立したが政情が安定せず長い間民主的な政権交代がなかった。アフリカの典型的な多民族国家だがイスラム教徒が多い。公用語はフランス語だ。国土はステップとサハラ砂漠で占められており南西部のニジェール川の流域に人口が偏在している。

2020年に選挙が行われたが決着がつかず2021年の再選挙で元内務大臣のバズム内務大臣が大統領に当選した。ニジェール史上初の選挙による政権交代だった。

時事通信によれば親衛隊の一部が大統領に不満を抱き大統領を閉じ込めたのだが軍の支持が得られず板挟みになっているという。軍の一部が放棄したわけではなさそうなのでスーダンのような大規模内戦に発展する恐れは高くないものと思われる。

アルジャジーラによればアフリカ連合とECOWAS(西アフリカ経済共同体)などがクーデータ未遂の動きに反発している。現在のECOWASの委員長はナイジェリアのディヌブ大統領だがベナンのタロン大統領を首都アブジャに呼び調停者としてニジェールに送り込んだようだ。

西側先進国の関心はあまり高くないが、西アフリカにはそれなりの自治の枠組みが形成されつつあり、その範囲内で事態の収拾を図っているということがわかる。

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