もはや政治的な話題ともいえないのだろうが、旧NHK党の内部抗争が続いている。ついに時事通信が記事を書いた。今何が起きているのか知りたい人は立花孝志さんなり大津綾香さんなりのTwitterを直接見るのが良いだろう。それほど興味はないがなんとなく流れを知っておきたいという人のために概要だけをまとめた。
- 立花氏はガーシー氏の除名の後「責任をとって党首を辞める」と宣言
- その後大津綾香さんが新党首に指名される。総務省に届出が出されたとされる。
- 立花氏は黒川さんに「月々お金を払うから」と約束し議員就任を辞退させる。
- その後、約束を反故にしたことで黒川さんが怒りだす。
- 堀江貴文氏の秘書だった斎藤健一郎氏が次の議員に就任。
- 立花氏は斎藤健一郎を次の党首にと提案する。
- 大津氏は立花氏と話し合いをするが「言っていることがめちゃくちゃだ」と不信感をあらわにし交渉が決裂する。
- 斎藤氏に警察の違反切符をきちんと処理しなかったようだとの報道が出る。斎藤氏は「国家権力と闘う」と力強く宣言。堀江貴文秘書も斎藤議員に加勢。周辺は「斎藤さんにもついに文春砲か」と何故か嬉しそうだ。
- 大津氏は2つの地方選挙に参加しつつ(現在1つは選挙期間中でありもう一つはもうすぐ告示される)立花氏の不正を調査すると宣言。
- 立花氏が千葉の選挙管理委員会に「党首が変わった」と届け出たと主張。この時の党首は斎藤さん。同時に大津さんを除名したと宣言。確かに選管の書類には立派な印鑑が押されているのだが、役所への届出に印鑑が今でも必要なのかはよくわからない。
- その後なぜか時事通信から「党首は立花氏になった」という報道。いつの間にか斎藤さんは代表になっている。つまり、代表と党首という2つのポジションに分かれている。斎藤さんは「立花孝志の独裁に変わりはありません ご安心ください」とSNSで主張している。一体「代表は何をするのだろう」という気持ちになる。
最後の項目について補足する。当初「党首」という言葉だけがあった。つまり代表者=党首だった。記者会見の時には「党首と代表」という二つのポジションができている。厳密に判断すると、斎藤さんから立花さんに「党首」が移ったということになるが、時事通信の記述はこの記者会見を踏まえたものと見られる。
- 立花氏は自身のツイッターで「政治家女子48党 代表者変更のお知らせ 2023年3月29日付で、政治家女子48党の代表者は、大津綾香より、斎藤健一郎に変更されました!」と書面とともに投稿した。
- 政治家女子48党(旧NHK党)の定例会見が7日、国会内で行われ、副党首だった斎藤健一郎参院議員(42)が代表となり、前党首で事務局長だった立花孝志氏(55)が党首に復帰することを発表。
大津さんは代表を譲ったとは認めていないのに、立花さんは「ちゃんとした印鑑の入った届けを千葉選管に出した」などと言っており、会見でも「口頭で代表を譲ると何回か言っていたからこれで十分だ」などと説明している。そもそも代表と党首はどう違うのかなどもよくわからない。
立花氏が独裁者であるなら斎藤氏の役割は何なのだとも思うのだが、もはやそんなことはどうでもいいと言った感じである。
こうなると「党が背負っている借金」にきちんとした契約書があるのかも怪しい。最終的に「単なる口約束でした」となりかねない。少なくとも税金から支出された政党助成金がこの政党の誰かに振り込まれることになる。
政治問題として扱うのを躊躇うレベルなのだが、旧NHK党が政党要件を満たしていることには変わりはない。日本の政党政治の極北といってよいのかもしれない。