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杉田水脈政務官が「ついで処分」へ。氏の主張もオワコン化。

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秋葉復興大臣が更迭されるようだとして話題になっている。このついでに杉田水脈総務政務官も交代になるようである。表向き、岸田総理は秋葉氏の交代に「姿勢を示す」と言っているようだ。だが、同時に「さまざまな報道を聞いている。いろんな方がいろんなことを私に言ってくる」とも言っている。どうやら面倒くさくなってしまったようである。この辺りの雑さが「岸田総理はイマイチ推せない」という印象の元になっているのだろうと感じた。

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秋葉氏の交代劇について産経新聞は「政治と金の問題が議論されてきた」から「姿勢を示す」という首相の発言を伝えている。ただしこの件を受けて国会議員に具体的な見直しや会計処理の透明化について具体的な支持したという形跡はない。単に「個々で説明責任を果たすように」と言い続けているだけである。そもそも岸田総理の会計処理にも書類上の問題はあったのだから規範の示しようがない。

ただし杉田水脈政務官に政治と金の問題があるわけではない。大掃除をするついでにこの人も片付けておこうという軽いノリで処分されてしまうようだ。つまりメインにするまでもない「ついで処分」である。この辺りの雑さが岸田総理の支持率低下につながっているのだろう。

自分が興味を持っている増税周りは身内で固めたがあとはそうでもない。彼らが問題を起こすと「勝手に説明しろ」と突き放し、最後は「面倒だから」という理由で切ってしまう。この時にまとめて「おい、そういえばアレもあったろう」ということになった。

杉田水脈氏については過去の差別的発言をめぐり様々な批判があった。だが岸田総理がこれらの発言について言及することはなかった。杉田氏にとっても「女性差別や民族差別は自民党の特定の支持者に受けるネタ」程度の認識だったのではないかと思う。過去の発言について問われて「当時の政党の意見を代表しただけ」などと答弁し、性暴力被害がマスコミで問題視されていなかった当時のことを「そのような問題は当時にはなかった」などと表現している。マスコミ報道がなければ問題もないという程度の認識しか持っていない人なのだ。

起用する側・起用される側の双方とも「その程度のネタ」でしかなかったということだ。杉田さんは政治家としてはまだ若い。次の演目を探せばいい。彼女が十分に幸運なら次のブレイクもあるかもしれない。いずれにせよ呼ばれたところで爪痕を残してゆくしかないという政治家だ。ただ需要がなくなれば比例のリストにも載らなくなる。それだけのことである。

今回の件で一つ教訓があるとすればこうした一連の差別発言に対して抵抗してもあまり意味がないということだろう。もちろん放置するのは問題なのだろうが精神的に疲弊することなく「粛々と意見を述べて杉田氏のような発言を許容しない」程度にとどめておいた方がよさそうだ。心理的に疲弊しても損するだけだ。このあたりはコスパ良く処理してゆくべきだ。

安倍元総理は何かと明確だった。これが熱烈に安倍総理が好きな人と熱烈に嫌いな人を生み結果的に安倍内閣の支持率は高かった。菅善総理にはこうしたわかりやすさはなかったが「携帯電話料金を下げましたよ」というようないかにもわかりやすい政策があった。ところが岸田総理にはそれが全く見えない。つまり「支持したくても支持できない」のである。今の言い方をすると「イマイチ推せない」総理なのだ。

おそらく安倍元総理を支持していた人たちにとっては「政治そのもの」がわかりにくくなりオワコン化してゆくのではないだろうか。

時事通信は岸田総理と前の2内閣の比較をしている。若年層の間に「何か期待感が持てない」という評判が広がっているようである。今ひとつ何かが足りないから「推しの総理にならない」というのが支持率低下の理由のようだ。ただ時事通信は「推し」という文化は理解できないので「若者が保守化している」と指摘している。

アイドルに例えると、キラキラなジャニーズに比べて、オラオラなLDHが自民党のメインターゲットだったと思うのだがこれが時事通信には「保守化」に見えたのかもしれない。現在の自民党には時事通信がいうところの「保守化した若者」が支持できるコンテンツはない。しばらくは「プロデューサーが変わって最近のテレビはつまらなくなった」と文句を言うだろうがそのうちテレビを見なくなるだろう。

杉田さんはまだ政治家としては若い。おそらく何か次のネタを探すことになるだろう。おそらく時事通信が「保守化した若者」と言っているオラオラ系の人たちも次の推しを探した方がよさそうだ。おそらく岸田総理は「ウチらの推しの総理」になりそうにない。

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