オランダのルッテ首相はもう13年間もオランダの首相を務めている。これまでスキャンダルに見舞われたことがなく「テフロン(加工)の首相」などと呼ばれているそうだ。そんなルッテ首相が珍しくスキャンダルにみまわれた。原因はノキアのガラケーである。テキストメッセージを保存する容量が少なく文書を削除していたがこれが「公文書保管義務」に違反するというのだ。オランダではノキアゲートなどと呼ばれていた。
オランダのルッテ首相は飾らない人柄で知られる。通勤には自転車を利用しており目立ったスキャンダルもない。このためテフロン加工首相などと呼ばれているそうだ。
このルッテ首相がスキャンダルに見舞われたとAFPが伝えている。きっかけは日刊紙フォルクスクラントの報道だった。この報道が出されたときに大騒ぎになり不信任動議まで出されたようだ。結局、政府が調査報告書を作り10月になって出てきたということなのだろう。68ページにも渡る報告書が作られたそうだ。オランダ政府が民主主義と文書保管に真剣にとリクデイいることがわかる。
5月にこの件について書いているポリティコはこの事件を「ノキアゲート」と言っている。ノキアのガラケーに蓄積できるテキストメッセージの容量は20メッセージ程度なのだそうだ。ポリティコはルッテ首相が文書削除について批判されたのは今回が初めてではないと書いている。
こうなるとルッテ首相が乗り換えた携帯電話が何だったのかが気になる。検索するとBloombergの記事が見つかった。新しい携帯電話はSecond iPhoneと表現されている。つまり新しいスマホはiPhoneのようである。なぜかアーカンサス・デモクラット・ガジェットというウェブサイトが細かい情報を載せている。一次情報なのか伝聞なのかはわからない。
- ルッテ首相はこの件で木曜日に不信任投票にかけられた。ポリティコにはこの件で討論会が行われると書かれているので、この結果として不信任動議が出されたものと思われる。
- 古いガラケーはノキア301だった。ノキア301にもメッセージをアーカイブする機能はある。ただし古いガラケーのためセキュリティに問題があるそうだ。
- iPhoneも持っていたがニュースを読む専門だった。セカンドiPhoneということでルッテ首相はこの時点で2台持ちだったことがわかる。
最初は微笑ましい事件だと記事を読み始めたのだが「不信任投票」にまで至ったということはかなりの大騒ぎだったことになる。確かにルッテ/Nokia 301で検索するといろいろな記事がで出てくるので機種はノキア301で間違いがないようである。
Wikipediaによるとノキア301が発売されたのは2013年だったそうだ。ノキアの携帯電話が丈夫でルッテ首相がかなり物持ちのいい首相であることだけは確かなようだ。