トランプ氏のマール・ア・ラーゴが「急襲」されるも、容疑は機密文書の持ち出しだった模様

ドナルド・トランプ氏の邸宅マール・ア・ラーゴがFBIに「急襲」された。トランプ氏が声高に非難する声明を出し「急進左派の陰謀」を非難したために大騒ぎになったのだが、蓋を開けてみれば単なる機密文書の持ち出しだったようだ。






FBIは捜査の目的を公式には明らかにしていないため、下院で行われている議会襲撃の調査委員会と話を結びつけた人が多かったのではないかと思う。アメリカの下院ではトランプ氏と議会襲撃を結び付けようとする政治ショーが続いている。司法関係者も興味を持っているとみられておりいつ検察の捜査が入るのかに注目が集まっていた。

ところが息子のエリック・トランプ氏はFOXニュースに「機密文書をマール・ア・ラーゴに持ち出した」容疑が持たれているようだと説明した。アメリカの大統領は全ての文書や記録を後々の検証のために残しておくことが義務付けられている。公文書館は「書類の一部がない」ことに気がついており司法省に捜査を依頼していたようである。PRA(大統領記録法)で捜査が入るというのは「前代未聞といえば前代未聞」なのだそうだ。

公私混同が激しかったトランプ大統領を知っている人から見れば「まあありそうなことだ」と思える。どちらにせよこの程度のことで岩盤支持者が離反することはない。つまりもともと大した問題ではないのかもしれない。さらにCNNやBBCは「バイデン大統領はこの問題を知らされておらず」「FBIも中間選挙の90日前にはこうした捜査は控えるべきだ」という慣例を守っていると書いている。捜査当局は最大限の配慮をしていたようだ。

ただこれとは別にドナルド・トランプ氏がメモなどをトイレに流していた写真が「浮上した」と書いている媒体がある。残しておくべき文書をゴミ箱に捨てることもしばしばで秘書官がゴミ箱から文書を救出することもあったのだという。トランプ氏のいい加減な性格を強調しようとする動きは続いているのだろう。

ロイターによると下院の委員会はトランプ氏の財務状況を提出するように求めていた。下院には司法権はないのだから越権行為であるとトランプ氏側は抵抗していたようだが、米連邦控訴裁判所がトランプ氏側の違憲の申し立てを棄却した。またニューヨークでも不動産価格釣り上げの捜査が進んでいる。トランプ氏側は証言を拒否している。

このためトランプ氏にとっては一つ一つについてことさらに騒ぎ立てて「全ては急進左派の陰謀である」と主張することがある種の防衛戦術になっているのだろう。実際に支持者たちの間では「トランプ氏を守れ!」という運動が起きておりSNSではかなり不穏な情報も飛び交っているという。銃規制議論では「SNSを監視し危ない主張をする人をあらかじめAIで判別せよ」という主張をしていた共和党支持者たちだが、実際にやっていることを見ると「単に騒いでいる人」と「本当にやらかしそうな人」を区別するのは難しそうだ。

いずれにせよ、トランプ支持者たちはこれを反トランプ派の攻撃だと信じておりマール・ア・ラーゴ周辺には支持者たちが集まったそうだ。

一方共和党ではペンス派による巻き返しも進んでいる。中間選挙と州知事選挙ではペンス氏が支持する候補とトランプ氏が支持する候補が対決することが増えている。今回の件で疑惑にまみれたトランプ氏の権威が完全に失墜することはなくウィスコンシン州ではトランプ氏が推す州知事候補が共和党側の統一候補に選ばれた。少々のルール違反があっても民主党に対抗するためには突破力があるリーダーが必要なのだと考える人が多い地域もあるということになる。

Google Recommendation Advertisement



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。