ざっくり解説 時々深掘り

安倍元総理がいきなりこのタイミングで日本に核兵器を持ち込むべきだという議論を始めてしまう

ウクライナ情勢が緊迫する中で安倍総理が妙な議論を展開しはじめた。アメリカと核兵器を共有すべきだと言い出したのだ。本当にこの人が総理大臣でなくてよかったと思った。つまり非核三原則を破って日本に核兵器を持ち込めと言い出したことになる。

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もちろんこれはとんでもない議論だ。仮に中国やロシアを標的にしたとして核兵器が日本の近くになければならないということにはならない。安倍さんは実効性の問題ではなく単にリベラル勢力を刺激して自分の影響力を誇示したいのだろう。

さらに岸田総理を牽制したい狙いもあるものと思われる。岸田総理は非核三原則を堅持すると表明したばかりだ。これに対抗して見せて自分の影響力を誇示したい、そんな狙いが透けて見える。

いずれにせよ安倍元総理のこの発言から「ウクライナなんかどうでもいいが自分の値段は常に高く設定しておきたい」という気持ちが透けて見える。

ただこの発言を聞いてさすがプーチン大統領の友達だなと思った。おそらくプーチン大統領はこういう人が大好きである。自分のことしか考えず大局観がない人間は利用しやすいからである。

こういう人は適当に持ち上げて自分の要求をほのめかせばいくらでも飲んでくれる。関係を深めてから影響下においてあとは適当に恫喝すればいい。

恫喝といえばこんなやり方をしているようだ。

みんなの前に政権幹部を立たせて「自発的に」自分が好みそうな発言をさせる。これを踏み絵にして皆を震え上がらせるというのがプーチン大統領が大好きそうなやり方である。

この人はプーチン大統領と昔から懇意にしている人で「いじっても大丈夫」だからいじったのだという話もビデオの中で紹介されている。

https://www.youtube.com/watch?v=8Aw0Tc3qmUA

そんな恐ろしいプーチン大統領にまんまと絡め取られた人がいる。それがルカシェンコ大統領だ。ルカシェンコ大統領もウクライナのようにヨーロッパに接近した時代がある。ベラルーシがロシアに併合される懸念があったからだ。ところがその後どういうわけか一転してロシアに接近した。

今ではプーチン大統領が核について報復をほのめかしているので自らが進んで「うちにもロシアの核を置いてあげますから自由に領土を使ってください」と申し出るまでに「成長」した。国民投票で憲法を改正する意向まで表明したそうだ。後先考えずとにかく自分の保身のためにプーチン大統領の顔色を伺っている様子がよくわかる。ベラルーシはウクライナの北に位置しているので、ウクライナは北・東・南をロシアに取り囲まれている。

もちろん安倍元総理とルカシェンコ大統領ではロシアに対するポジションが全く違うのだがおそらくプーチン大統領にとってはどうでもいいことなのだろう。自分の懐に入れて懐柔した上で脅かしていうことを聞かせる。これがプーチン大統領にとっての「友達に対する処遇」だからである。言い方を変えればプーチン大統領に友達は必要ない。脅かして利用できる人がいればいい。働きが十分ならパートナーにしてやってもいいくらいの感じなのだろうがパートナーと言っても同格にはなり得ない。

そう考えると長門会談の国辱もののスピーチの背景がわかる。おそらくプーチン大統領は「こいつはなんとかなる」と思っただろう。プーチン大統領は「自分の未来を作るのは自分だけで、お前はそのための道具だよ」と考えたのではないかと思うが、相手が陶酔しているのからそれはそれでよしとしたのではないか。

だが安倍元総理には卓越した鈍感力がある。そんな安倍総理とプーチン大統領の関係に期待して「平和特使にすればいいではないか」と言っている人もいるそうである。なんとかとハサミはともいう。ぜひお願いすればいいのではないかと思う。

それにしてもアメリカの大統領の中にプーチン大統領のような人がいなくて本当に良かったと思う。おそらく安倍元総理はアメリカの大統領に対しても同じような便利で愛らしい存在になりかねないからである。

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