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アメリカ大統領への支持集会を起点とした議会乱入事件

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おそらくアメリカ憲政史上最悪の1日の一つになったと思う。大統領が主催した支持集会の一部が暴徒化し議会に乱入し4名の死者がでる騒ぎになった。

まず最初に異変を知ったのはTwitterだった。アメリカ議会周辺に暴徒が集まっているという。最初は最後のお祭り騒ぎだなと感じた。議会では民主党が多数派になりバイデン大統領の票が確定するはずだったからである。だが次第に雲行きが怪しくなった。議会に人が押し入り議員たちが退避したというのである。

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そのうちワシントンDCで人が撃たれて重体であるとか警官も撃たれたらしいというニュースが流れてきた。死者が出れば単なるお祭り騒ぎではすまなくなる。暴徒たちが議会から調度品を略奪し「議員はどこだ!」と叫んでいるという話がTwitterから流れてくる。暴動の映像は何回も見たことがあるがアメリカの議会がスーパーマーケットのように扱われているという映像にはかなりインパクトがある。

バイデン次期大統領が「アメリカや世界中がこの状況を注視している」と言いトランプ大統領は事態の沈静化を働きかけるべきだと訴えた。

トランプ大統領も流石にまずいと思ったのか「穏便にやれ」とTweetした。だがそれでも収まらなかった。次にビデオでメッセージを流した。穏便な行動は求めているものの「盗まれた選挙に腹を立てるのはわかるが」という留保をつけていた。そのメッセージはTwitter社によって「返信とReTweet禁止」とされた。「選挙は無効である」というメッセージがさらなる暴力につながりかねないという理由だ。最終的にいくつかのTweetがTwitter側で削除され、アカウントが凍結された。この措置は少なくともバイデン大統領が誕生する1月20日までは続く。

結局、トランプ大統領が強力なメッセージを発信しなかったことで4名がなくなった少なくともその1名は議会で死んでいる。アメリカ憲政史上前代未聞の1日となった。共和党関係者たちからも大統領を非難する声明が出された。

共和制国家の民主主義というのは制度化された革命であるということがよくわかる。選挙は戦争の代替であり、敗北宣言がなければいつまでも戦争が続いてしまう。

これまでもトランプ大統領のTweetが暴力に発展しているのではないかという疑いはあったのだがなんとなくスルーされてきた。ところが皮肉なことに最後の最後になって最悪な形で世界に発信された。警察は憲法修正第一条の「集会の自由」を理由に対策を緩くしていたようである。黒人抗議運動に比べ規制が緩やかなのではという非難もある。

中国共産党は香港議会への乱入騒ぎでも人は死んでいないと指摘した。民主主義擁護国としてのアメリカの面目は丸つぶれである。このあいだのやりとりをABCニュースで聞いていたのだがレポーターたちは「これは一部の人たちのしでかしたことでありアメリカの民主主義は健全である」と言っていた。彼らはおそらくアメリカの民主主義の威信が取り返しがつかないほど大きく傷ついたということを知っているのだろう。

日本のTwitterではなぜかあれはANTIFAの仕業であるというTweetをする人がおり、一時トレンド入りしていた。

その後暴徒たちは排除され票の確定作業が始まりバイデン大統領の誕生が決まった。トランプ政権では高官が次々と辞任トランプ大統領の罷免プロセスも開始される見込みだそうだ。

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