9,100人と考えAIとも議論する、変化する国際情勢とあいも変わらずの日本の行方

強さを世界中に誇示する。それがあなたたちの狙いだったのなら、思い通りの成果を上げたと言えるだろう。おめでとう。2026年2月28日は、アメリカ合衆国の民主主義が世界平和を破壊した日として記録されることになった。

汚職問題を抱えるネタニヤフ首相は、自身の地位を維持するために「外の敵」を必要としていた。しかし、単独では戦えないため、アメリカ合衆国という強力な後ろ盾を求めていた。彼にとって、トランプ政権の行き詰まりは好機だった。経済政策への支持は得られず、中間選挙で敗北すれば、自らの地位が危うくなることは明白だった。

トランプ大統領は「治安を守る大統領」というイメージを維持するため、民主党支持の強い州で大規模な移民摘発作戦を展開した。特に、大統領に厳しい姿勢を取っていたイルハン・オマル議員への当てつけとも取れる形で、ミネソタ州のソマリア系難民を「アメリカから盗んでいる」と激しく非難していた。しかし、アメリカ市民が殺害される事件をきっかけに、この移民政策も行き詰まってしまう。

「平和を守る大統領」というイメージを維持するためには、もはやアメリカ人のいない地域で、何か派手な行動を起こすしかなかった。

結果として、アメリカ合衆国とイスラエルはかなり以前から軍事作戦を具体的に検討していた。事前には、マルコ・ルビオ国務長官から議会の「ギャング・オブ・エイト」への報告も行われている。一方で、上下院軍事委員会への報告は事後となった。

今回の作戦にあたり、トランプ大統領もネタニヤフ首相も「イランの核兵器開発の脅威は差し迫っている」と喧伝している。しかし実際には、イランは核兵器開発を目指していないと宣言していた。国際的な監視体制が弱体化したのは、アメリカ合衆国とイスラエルが極端な要求を突きつけ、イラン体制を追い詰めてきた結果でもある。

仮にベネズエラのように体制が交代すればよいのかもしれないが、イランは極めて山がちな国であり、旧体制の残党を一掃することは容易ではないだろう。つまり、湾岸諸国への攻撃や緊張状態は長期化する可能性が高い。

すでにホルムズ海峡は封鎖されており、原油価格への影響も避けられない。アメリカ合衆国は産油国であるため、湾岸諸国からの供給不安の影響は比較的受けにくいかもしれないが、それでも短期的にはインフレ圧力が高まる。インフレ圧力が強まれば利下げは困難となり、すでに「生活の余裕」を失っている多くのアメリカ市民の暮らしは、さらに苦しくなるだろう。

トランプ大統領は、おそらく安全保障政策と経済政策を統合することができなくなっている。さらに、軍事的な助言を行う側近も実質的に一人になっていた。つまり、さまざまな意見に耳を傾け、自省するという、政治家にとって不可欠な能力を十分に保持していない可能性が高い。

しかし、「統合」という意味では、議会の状況のほうがさらに深刻である。共和党の大多数は今回の作戦を支持している。一部には大統領の戦争権限を制限すべきだという声もあるが、全体には広がっていない。民主党にも、イラン攻撃に賛成する議員が存在する。

今回、ギャング・オブ・エイトを除いて、議会はほぼ「完全スルー」の状態だった。議会軽視だと批判する声はあっても、実効性のある対策は打ち出せないだろう。

トランプ大統領はホワイトハウスではなく、マール・ア・ラーゴから状況を監視しており、ワシントンDCはもはや意思決定の中枢ではなくなりつつある。

さらに、3月の国連安全保障理事会の議長はメラニア・トランプ氏が務める予定とされている。大統領の身内であり、政治的経験も乏しい人物である。世界は、「安全保障理事会が素人に占拠され、何も機能していない」という現実を、まざまざと見せつけられることになるだろう。

こうして、イスラエルとアメリカ合衆国の「民主主義」に起点を持つ破壊的行動は、ついに国連の形骸化を露骨に示す段階にまで至った。

もし、これがあなたたちの望んだ民主主義の成果であるならば、おめでとうと言いたい。世界最強の軍事力を持つ国は、何をしても許される。話し合いによる国際紛争の解決など、もはや期待できない。力の均衡と政治家個人の延命が正当化される現在の姿こそが「あなたたちの望んだ民主主義」なのであれば、アメリカ市民は、着実にその目的を達成しつつある。

コンテンツのリクエストや誤字脱字の報告はこちらまで

イイネと思ったら、Xでこの投稿をシェアしてください


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です