月: 2023年2月
-
中国の抵抗で途上国の債務再編問題が難航
G20の財務相・中央銀行総裁会議には2つの焦点があった。1つはロシアに対する経済制裁問題だが、西側諸国の優位性を崩したい中国が「地政学的理由」で反対をしている。もう一つの問題は途上国の債務再編問題であ…
-
「ディルバート」原作者のスコット・アダムス氏が炎上し主要紙掲載が中止に
BBCに興味深い記事が載っていた。決してマネージメントと相入れないエンジニアの悲哀を描いた「ディルバート」の作者であるスコット・アダムス氏の人種差別的な発言が炎上し主要紙の掲載が取りやめになったのだと…
-
国民民主党と自民党の連立交渉が暗礁に乗り上げたのはなぜか
国民民主党が予算案に反対することを決めた。政治を知らない人は「なぜ議論の前に結論を決めるのか」と違和感を覚えるだろう。自民党と公明党が多数派であることは変わりないためこのニュースは自民党と国民民主党の…
-
木原官房副長官の「子供が増えれば子育て予算は倍増される」発言はそもそもどのように生まれたのか
木原官房副長官が「子供が増えれば子育て予算が倍増される」と発言し「不見識だ」と批判されている。この言葉の持つ意味を考えようと思ったのだが、その前段階でつまづいた。そもそもどうしてこんな発言が生まれたの…
-
虎視眈々と和平交渉ゲームを仕掛ける習近平国家主席の狙いは何か
ウクライナ問題解決の最優先順位は何か。人によって答えは異なるだろう。ウクライナの人々の暮らしが一番だと考えるなら今回の中国の和平交渉案は非常に良いニュースである。ここでは和平交渉が「良いこと」なのか「…
-
植田日銀総裁の仕事はジェンガの続行かパンチボールの片づけか?
植田日銀総裁候補の国会での面談はまずは合格点だったようだ。日本のマスコミはどこも植田さんは思ったよりもちゃんとした人であるという論調の記事を書いている。ただ、外国の識者の視線は極めて冷たい。今回はまず…
-
メドベージェフ前大統領の「ポーランド国境押し戻し」が意味するもの
メドベージェフ前大統領のテレグラムでの呼びかけが波紋を呼んでいる。ロシアがポーランドに侵攻すると読み取れるからだ。ロシア軍はポーランド国境まで前進しなければならないと主張しているのだが、これがどこで止…
-
ガーシー議員除名が参議院にとって最悪の選択肢である理由
ガーシー議員の懲罰動議が進んでいる。参議院側としてはまず陳謝を求め応じなければ除名するという考えだ。だがおそらくこの一連の懲罰行為は懲罰にはならないだろう。むしろNHK党劇場として利用されることになり…
-
文春の新しいターゲットは河野太郎氏の最側近
文春が新しいターゲットを見つけたようだ。秋本真利外務大臣政務官である。国会で「事実と異なる答弁をした」と話題になっている。ただ秋本さんって誰?という人が多いのではないだろうか。文春は「河野太郎デジタル…
-
緩やかな内部崩壊過程に入った中国と日本はいかに付き合うべきか
日曜日に櫻井よしこ氏が橋下徹氏に対して「あなたはGHQの作った憲法にどっぷり浸かっている」と主張して失笑を買う出来事があった。ただ今回の気球騒ぎを見るとやはり「有事」であることは間違いないようだ。中国…
-
人手不足が深刻化 「やりがい搾取」を可能にしていたポストバブル期は30年で終了へ
就職氷河期という言葉が生まれたのはバブル崩壊後すぐのことだった。ちょうど1992年から1993年ごろに当たる。それから30年経って日本はついにこのポストバブル期を終えた。政治経済系の記事を読むと「人手…
-
12人の妻との間に102人の子供を持つウガンダのムサ・ハサヒヤ・カセラさんと考える少子化対策
AFPがウガンダ人のムサ・ハサヒヤ・カセラさんのニュースを扱っている。妻が12人いて子供が102人いるそうだ。「少子高齢化のヒントになるんじゃないか」と考えたのだが日本とはあまりにも状況が違い過ぎた。…
-
あれから一年。今度はモルドバが狙われている。
あれから一年が経とうとしている。バイデン大統領がキーウを電撃訪問したが経済制裁の効果は乏しく停戦の見通しは立っていない。そんななかでモルドバの情勢が緊迫化している。一般市民の生活が苦しくなり、国民の不…
-
マスコミ報道をまとめると何が東京五輪の官製談合を作ったかがみえてくる
各種報道が出揃い、東京オリンピック・パラリンピックのテスト大会をめぐる官製談合の実態がだんだんわかってきた。ただ、断片的な情報が多いので、受け手の側で加工しないと全体像が見えてこない。 このままでは日…
-
北朝鮮からICBM級のミサイルが発射される。日本はこの先どうしてゆくべきなのか。
夕方のニュースを見ていたら「北朝鮮からまたまた何かが飛んできた」と速報が入っていた。ああまたかと思い気にしなかった。だが、今回はEEZ内に落下したようだ。北海道を中心に懸念が広がっている。 そもそもど…
-
共同通信の「なかのひと」に左翼系炎上アカウント疑惑
NEWSポストセブンが「【独占】ツイッターでヘイト発言を繰り返していた「桜ういろう」は、共同通信の社会部デスクだった」という記事を出している。記事を読む限りはネットの情報と共同通信社内の消息筋の情報を…
-
ChatGPTは「左寄り?」
世の中には常に中立な答えがありAIならそれを正しく用意してくれるだろうと考えているならその考えは捨てた方がよさそうだ。 ロイターに「チャットGPT、カスタマイズ可能に 「バイアス」懸念に対処」という面…
-
LGBT問題に見る「政治的影響力を持つ」とは日本ではどういうことなのか
森雅子首相補佐官がLGBT担当に決まった。総理と周辺の不規則発言がきっかけになっていたため、個人的には「なんだ支持率を上げるためにやったフリか」などと反発した。だが、それよりも重要なことに気がついた。…
-
たいして期待も反発もされず単に受け流された岸田総理の「子育て予算GDP4%」宣言
先日岸田総理が子育て予算を2倍にすると答弁した。現在GDP比で2%程度を使っているそうなのだが、これを4%に増やすのだと言う。思い切った政策変更だがこれが全くニュースにならなかった。具体策がないうえに…
-
LGBT法案で自民党の一部が主張する「不当な差別」とは何なのか?
岸田総理の不規則発言と秘書官の暴走によってLGBT理解増進法案の審議が始まった。自民党の一部が安倍路線の否定につながるとしてこれに反発している。差別を許さないという文言は残りそうだが「不当な差別はいけ…
-
予算委員会の「石破茂防衛大演説会」はなぜマスコミを戸惑わせたのか
当初のシナリオは「子育てに優しい岸田政権」というイメージの定着だったのだろう。だが、その思惑は外れ通常国会の焦点はなぜか安倍政権時代の総括になっている。安倍政権時代の総括を岸田総理がさせられるというの…
-
「中国のスパイ気球が撃ち落とせるのか?」は実は憲法議論も絡んだ割とややこしい話だった
米中気球合戦は異星人の襲来説まで出て大騒ぎになっている。流し見していたワイドショー「ひるおび」でも扱われていたが、自衛隊に詳しい専門家が「日本では憲法上の制約があって気球は落とせない」と主張していた。…
-
急かされて「原発60年超運転」を許可した原子力規制委員会とは一体どんな存在なのか
電力不足を背景に「60年以上経った原子力発電所も運転できるようにしよう」とする規制委員会の方針転換が発表された。異例の多数決判断だったという点がニュースのポイントになっている。ただ、このニュースを見て…
-
アメリカは異星人に気球で狙われていると本気で信じる人たち
日本のメディアでも米中気球合戦の話題は広く取り上げられている。当事国のアメリカはさぞかし揺れているのだろうと考える人も多いかもしれない。だが実際にはそれほどの脅威とは捉えられていないようだ。ABCのY…
-
日経新聞の「雨宮総裁報道」敗戦総括を読む
新聞の世界で誰もとっていないネタをとってくることを特ダネと呼び自分達だけネタが取れなかったことを特オチと呼ぶ。そして特ダネのつもりのものを外すと「トバし」と呼ばれる。最近日経新聞が「雨宮総裁誕生へ」と…
-
政府主導のリスキリング議論がわかりにくいのは働かない人たちの「不良債権処理」だから
時事通信に短い記事を見つけた。40-50代の転職が伸びているというのだ。きっかけになったのは「一本釣り」型の転職サイトの登場だ。これを読んで「釣られた方の企業と取り残された社員はどうなるんだろうか?」…
-
「シン・日本共産党宣言」をきっかけにリベラル識者たちが日本共産党に疑念を抱き始める
日本共産党方面が何やら騒がしい。「シン・日本共産党宣言」という本を出した共産党員が「分派を形成している」として除名された。これを取材するマスコミに共産党幹部が噛み付いたためマスコミ方面が騒ぎになってい…
-
中国人が「沖縄に島を買った」と自慢したら、中国SNSで「領土が増えた」と大バズり
共同通信が中国女性「沖縄の無人島を購入」 SNS投稿に注目集まるという小さな記事を出している。見出しが地味なこともありおそらくあまり日本で大きく話題になることはないだろうが現在の中国人がどのような政府…
-
アメリカの人為的デフォルト騒ぎで1兆ドルプラチナ硬貨案が再浮上
「敵国がよろこぶ?」という非常に小さなニュースを見つけた。FOMCに議決権を持つフィラデルフィア連銀総裁のハーカー氏が「アメリカがデフォルトになったら敵国が喜ぶ」という興味深いコメントを出し記事として…
-
厳しい耐震基準があったトルコで建物の倒壊が多かったわけ
トルコとシリアでの地震被害は日に日に拡大している。連日建物が倒壊した現場の映像が流されて東日本大震災当時や阪神淡路大震災当時のことを思い出している人も多いと思う。それにしてもなぜ建物倒壊が多かったのか…
