月: 2022年10月
-
国際金融のトリレンマで日本の通貨政策は身動きが取れない
ロイターが「コラム:「国際金融のトリレンマ」からみた円安、150円目指す動き濃厚=内田稔氏」と言う記事を出している。結論だけを書くと日本は為替の安定政策を放棄すべきだと言っている。つまり為替介入などせ…
-
トラス首相がクワーテング財務大臣を更迭し法人税減税案を撤回
イギリスで大きな動きがあった。トラス首相がクワーテング財務大臣を更迭し法人税減税案を撤回した。財務大臣を更迭し経済混乱の責任を取らせた形だが、当然メディアはトラス首相は辞任しないのかと追求している。保…
-
アメリカの「40年ぶりの物価高」が止まらず、1ドル148円まで下落
金曜日は大きなニュースが多かった。ここではロイターの記事などをざっと流し読みした。今後の展開とイギリスの事情については別途記事を分けようと思う。 9月のアメリカの消費者物価指数は「40年ぶりの大きな伸…
-
この冬は「コロナもインフルエンザも家で寝ててくれ」になりそうだ
「コロナの流行が落ち着いたらコロナを<普通の病気>にするための検討を始める」などとニュースで聞いていたのになあと思った。いわゆる2類相当を5類にするという議論である。ところが実際には反対側の議論が進ん…
-
河野太郎デジタル大臣が「原則廃止」を発表した後、加藤厚生労働大臣がさっそく「火消し」に走る
河野太郎デジタル大臣から「紙の健康保険証原則廃止」が発表された。TBSは背景を取材し岸田総理の肝入り案件だったと伝えている。だが実際には加藤厚生労働大臣が「保険料を払っている人全員が受診できるような手…
-
ロシアが「日米のハイマース訓練に抗議」なのだが実際には発射訓練は実施されていなかったようだ
【訂正】Twitter経由で国民保護法が制定されたのは2004年という指摘をいただいた。ポータルサイトには平成16年の通常国会で成立した「国民保護法」というセクションがある。お詫びして訂正する。 ロシ…
-
「紙の健康保険証廃止計画」が突然浮上したわけ
TBSが独自として健康保険証の原則廃止を伝えた。今後はマイナンバーカードが原則となるという。日経新聞やNHKが後追いしており既定路線と言えそうだ。今回の発表形式には少し違和感があった。伝統的な読売新聞…
-
「このままでは第三次世界大戦」だ「いやこれはアルマゲドンだ」
何者かによって橋を爆破され面子を潰されたプーチン大統領が報復に出た。民間人に対する無差別の攻撃であり国際法と現在の国際秩序に対する真っ向からの挑戦状である。国際社会はこの暴挙を止めることができておらず…
-
2025年に法案提出予定の年金改革が「岸田政権の姑息なトリック」と批判される
これまでの政権批判といえばリベラルな野党勢力が政権交代を狙っているものが多かった。安倍政権はこれを逆手に取り「あんな人たち」が反抗しているなどという印象づけを行い支持率の維持に利用した。ところが岸田政…
-
クリミア橋の爆破の原因は爆薬を積んだトラックではないとBBCが報道
クリミア橋が爆破された。プーチン大統領の側はトラックの爆破が原因になっておりそれはテロだといっている。そしてロシアはおそらくはこの分析に従って相手側を無差別に攻撃した。犠牲になるのは民間人であり従って…
-
メドベージェフ氏の終末の日予告はどちらにとっての終末を意味するのか?
おそらく現実的には起こらないのだろうが「クリミア半島の橋の攻撃」と「終末兵器の使用」の可能性が取り沙汰されている。できるだけ考えたくないという人もいれば盛んに既定路線だと煽り立てているといった具合だ。…
-
沸点を超えたイラン民衆の怒りは体制転覆につながるのか?
力で押さえつけてきた抗議運動を抑えられなくなると何が起こるのかがよくわかる事例である。イランで9月中旬に起きた抗議運動が今もおさまっていない。今回の抗議運動は面的な広がりを持っており「今までとは何かが…
-
政府の防衛費増額議論は「誰が負担するか」の増税議論と「何を防衛費とみなすか」に移る
政府が防衛費増額に向けて具体的な検討に入ったようだ。これまでの争点は「どれくらい増額されるか」だったのだが、今後は誰が負担するかと何を防衛費とみなすかに移りそうだ。懸念していた通り「構造について深く考…
-
なにものかがドイツ北部の鉄道に破壊工作をしかける
ドイツの土曜日の朝は大混乱だった。なんらかの技術的理由で鉄道が止まり午前11時まで解消されなかった。時事通信はドイツ北部で鉄道網が一時まひ 「破壊工作」原因か、当局捜査と伝えている。 破壊工作とは穏や…
-
立憲民主党泉健太代表の「答弁できないならしぐさで答えて」発言はなぜ立憲主義を壊したといえるのか?
立憲民主党の「答弁できないならしぐさで答えて」という発言に違和感を感じた人は多いはずだ。だが「何が壊れたのかよくわからない」という人も多いようである。 泉健太代表は自ら「議会制民主主義は破壊された」と…
-
米雇用統計順調でアメリカの株価は下落。ドル円は145円ライン突破し日銀総裁「道半ばで退任へ」報道も。
アメリカの雇用統計は好調だった。いい話のように思えるのだがアメリカ金融界は落胆している。こうした動きはドル円レートと連動しており我々の生活や政治に影響を与える。145円ラインが突破された。 そんな中、…
-
「すでにハンター・バイデン氏を起訴する十分な証拠がある」とワシントンポストなどが報道」とTBSが報道……
伝聞の伝聞なのだがTBSが「バイデン大統領の次男めぐる捜査 「起訴できる証拠が集まった」と米報道」と伝えている。伝聞報道だが来月に迫った中間選挙に影響があると考えているのだろう。いわば「オクトーバーサ…
-
民間軍事会社 世界を混乱に陥れかねないプーチン大統領の危険な発明
日本で国鉄・電電公社・専売公社の民営化が政府効率化のためという理由で持て囃されたことがあった。この流れは郵政の民営化まで続き自民党の内紛の原因になっている。 最も巨大な産業である軍隊でこれをやったらど…
-
盗んだ他人の土地に「核兵器の鍵」をかけるプーチン大統領
イギリスタイムス紙の報道がちょっとした騒ぎを引き起こしている。ロシアがウクライナとの国境で核兵器実験をしているというのである。いよいよロシアがやけになってNATOを攻めるのか、あるいはカディロフ首長が…
-
デービット・アトキンソン氏曰く「日本人の給料が上がらないのは論理的思考が苦手だから」
東洋経済オンラインが日本の生産性が上がらない理由についていくつかの記事をだしている。この中でデービット・アトキンソン氏の「この法律が日本を「生産性が低すぎる国」にした」を読んだ。生産性の低さに注目して…
-
オランダのルッテ首相に政治スキャンダル。原因はノキアのガラケー。
オランダのルッテ首相はもう13年間もオランダの首相を務めている。これまでスキャンダルに見舞われたことがなく「テフロン(加工)の首相」などと呼ばれているそうだ。そんなルッテ首相が珍しくスキャンダルにみま…
-
「あの時ちゃんとやっていれば」北朝鮮の弾道ミサイル日本上空通過でテレビは大騒ぎ
朝方のニュースは大騒ぎだった。朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)が中距離弾道ミサイルを発射し日本の上空を越えたからだ。岸田政権は「情報の分析に努める」というのが精一杯だった。 バイデン大統領はなか…
-
トラス政権が所得税減税政策を撤回:BBCのこの一週間あまりの報道を軽くおさらい
トラス政権のクワーディング財務大臣が減税政策の一部を撤回した。ポンドはやや値を戻しそれにつれて円も若干戻したそうだ。トラス政権にとっては大きな失点になったが失敗したものをそのままにしておくよりは傷が浅…
-
フロリダを襲ったハリケーン・イアンは2022年の「オクトーバーサプライズ」になるのか?
ハリケーン・イアンの被害が500年に一度だと主張するフロリダ州知事の発言に違和感を感じていた。カトリーナで1800人規模の死者が出たのを知っていたからだ。調べてみるとカトリーナの被害とイアンの被害は質…
-
ロシアの一方的な4州併合はなぜ国際法違反なのか?
ロシアが一方的に4州を「併合」した。銃で脅して住民投票を実施した上で一方的に既成事実を作ったのである。国際的には許されるべきではなくすぐに撤回されるべきだろう。だがこれが「どのような理由で何が国際法違…
-
カディロフ首長らロシアの主戦派が「低出力核兵器」使用を言及した意味
ロシアの世界秩序に対する役割を考える時どうしても避けて通れないのがロシアが核保有国であるという事実だ。カディロフ首長は低出力核兵器・小型核の主張を仄めかし始めた。日本は唯一の戦争被爆国であり岸田総理は…
-
ブルキナファソで再びクーデター騒ぎ:背景にあるのはマクロン大統領のサブサハラ撤退
ブルキナファソで「イスラム過激派への対応が不十分」ということでクーデター騒ぎがあった。背景にはフランスの撤退があるのだが当事者たちにはあまり事情が掴めていないようだ。日本には全く関係がない国の話にも思…
-
林芳正外務大臣の「中国にすり寄り疑惑」と中国の距離感を問われそうな岸田総理
安倍元総理の国葬が終わった。秋から臨時国会も開幕するのだからこのまま政局ではなく政治課題に集中してほしいものだと思うのだがネットのさまざまな記事を読んでいるとそうはなりそうにない。 なぜか不思議なこと…
-
トラス政権の政策変更が逃げ場のない金融市場にさらに大きな波乱要因を加える
現在Twitterのタイムラインには三つの話が流れてくる。一つは安倍元総理の国葬と統一教会の話だ。次の話はロシアから人が逃げ出しているという話である。ところがそれよりももっと多く流れてくる話がある。ア…
