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高市政権に解散報道

7〜10分

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読売新聞が「高市首相が衆院解散を検討、23日通常国会の冒頭に…2月上中旬に投開票の公算」という記事を出した。実に不思議な記事だ。

この記事に反応して日経先物が上がっていると言う。海外では高市政権の支持率が高いという事実だけが伝わっており、当然積極財政が支持されるだろうから、企業利益が好調になると予想されているのだろう。

しかしながら日本の本来の解散の「お作法」を見ると、総理大臣は最後まで解散については「全く考えていない」といい続けるのが常道だ。

安倍政権が予算の閣議決定前に解散を行った(2014年の「アベノミクス早いうち解散」)ことがあった。今回の解散報道を受けてYahooニュースのコメント欄では「この時の成功体験が年頭にあるのでは?」という識者の指摘が出ている。

しかし、このときは3月末までに予算編成が間に合わなかった。しかしこれは安倍派の中では成功体験として受け止められているのではないか。

このときは「予算策定をストップした上での」解散だったが、高市政権はすでに予算策定を終えている。つまり自分で予算を作っておきながらそれを破壊して解散に打って出るということになる。おそらく高市政権は安倍政権と似ていると知っている人ほど2014年と今回を重ねて考えたくなるのだろうが、仮にそうであればすでに予算編成の閣議決定を行ったことが説明できなくなる。

そこでこの事例はどこか海部政権と似ていると気がつく。海部おろしの末に「重大な決意で臨む」と口走ったが結局解散できなかった。結果的に海部総理は予算策定の前に辞任を余儀なくされた。

と考えるとこれは「総理大臣(かその周辺)が何らかの事情で解散に追い込まれつつある」が「誰か止めてくれ!」というシグナルである可能性が出てくるということだ。そしてそれは「解散」ではなく、高市総理がかつての海部総理のような「重大な決意」発言に及ぶのではないかという警戒心に基づく。

つまり旧安倍派の中に「安倍総理に倣って早い内に解散するべき」という意見がある一方で、外にいる人達が「このままでは台湾有事発言のように何か口走ってしまうのではないか?」という危機感が募っている事がわかる。そしてそれをきっかけにして後ろから弓をひこうとしている人達が存在するということになる。

これまでの常識が通じる永田町であれば「いつものように抑止力が働き」「元の鞘」に収まり「なんだかんだいいながら3月末までに無事に予算が成立する」だろうと予想できただろう。

しかし、高市政権は様々な爆弾を抱えている。アメリカ合衆国では日本の教科書だった民主主義が燃え盛っており、トランプ大統領は国際法は必要ないと言い放った。中国はレアアース禁輸をほのめかしているが全体像はわかっていない。韓国では旧統一教会問題で政治とカネの問題の調査が始まっている。

しかしながら高市政権が追い込まれているとすればむしろ、表面化していない緊張が自民党内部+維新に走っていると見るべきなのかもしれない。鈴木幹事長は国民民主党に秋波を送ったが話題にすらならなかった。

さらに、政権幹部が「抑止」のためにわざわざ解散報道を出したとしても、これが独り歩きし「解散の空気」を作りかねないのが今のSNS全盛時代の日本の恐ろしいところだ。つまり抑止のための動きだったとしても実際には逆の動きに起きかねない。システムの緊急停止(パニックボタン)を押したところで様々な問題が吹き上がる。

今後、土日の政治報道番組などを通じてどのような空気が作られ、高市総理がそれにどう反応するのか(しないのか)に注目が集まる。

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