日曜日のテレビ討論番組で盛んに食料品消費税の問題を扱っていた。しかし正直何を言っているのかがさっぱりわからなかった。そこでChatGPTで整理することにした。各政党とも抜本的な物価高対策ができないために「テクニカルな議論」をしてその場を誤魔化そうとしている。AIの登場でわかりやすく構造を整理することはできるようになったが「じゃあどうすればいいのか?」を教えてくれるわけではない。
政治について継続的に書いているので「分からない」と正直に言えるのだが、一般の視聴者・有権者は「メディアがきちんと伝えているのに「分からない」というのは恥ずかしい」と感じるかもしれない。つまりメディアも今回の件では共犯になっている。
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インフレが始まっているが賃金上昇が追いついていない。だが各政党とも抜本的な物価高対策を打ち出せていない。
高市総理は経済成長を突破口にしたい考えだが、何らかの理由で城内実氏らが取りまとめるはずの政策が出る前の解散総選挙に追い込まれた。一方で中道改革連合も抜本的な解決策を持っていない。
とはいえ財源問題にも触れられないので、結果的に「テクニカルな議論」に逃げ込んだ。テレビはこれをきちんと形にしてしまうので、なんとなく難しいちゃんとした話を真剣に討議しているように見えてしまう。
なぜこの議論が恐ろしいのか
- 減税されても便乗値上げが被さり家計の支出が抑えられない可能性が高い。つまり物価高対策として意味がないかもしれない。
- 効果がないにも関わらず、善意の減税で小さな事業者が破綻するかあるいは国の事務負担が爆発的に増加する可能性がある。今回の制度設計はその二択になっている。つまり実質的に効果がないかもしれないのにコストを押し付けられる人が出てくる可能性が高い。
- 国家財政の信任が失われ長期金利上昇がおき住宅ローンの負担増加など別の負担が増えたり円安で物価が上がり続ける可能性も捨てきれない。
今回の話で誰が困るのか?
拙速な議論
日本の財政に信任がなくなり円安や金利上昇が起きると消費者の負担が増える。
非課税
事業者に負担が増える(仕入れ消費税は払うので事業者のコストが増える。
0%課税
インボイス処理、仕入税額控除処理、還付処理のフルコンボになるので行政の負担が増える。事業者のキャッシュフローを維持するためには月次決済などが適当だが、その都度キャッシュアウトとなり処理が破綻しかねない。さらに必ず不正請求が起きる。
単一税率
減税規模が5兆円ですまなくなる、社会保障財源という「物語」が崩れる、軽減税率という“政治的調整装置”が消える、インボイス正当化の根拠が薄れるという遺留があり単一税制は財務省が嫌がる。
インボイス維持
小規模事業者・フリーランスが構造的に不利。
給付
有権者が「ごまかし」と感じる。
物価対策をどうすべきか – 選択肢と各党の主張
選択肢を構造的に分岐させそれぞれの政策を当てはめてみた。
- 廃止(れいわ新選組と参政党。参政党は小さな政府とセットなので「廃止」の意味合いはれいわ新選組とは全く異なる)
- 減税
- 一律5%など単一税率(インボイスが必要ない)で減税する:国民民主党と日本共産党が提案。国民民主党はKPIを作ってもとに戻す時期を明示。ただしKPIは曖昧。日本共産党は段階的5%で将来は廃止を目指す。共産党の代替財源は企業と富裕層。
- 食料品0%にする
- 非課税(仕入税額控除ができない)恒久(該当政党なし)。
- 0%課税(仕入税額控除ができる)恒久(中道改革連合(公明党は政府ファンドによる恒久減税を提案しているが、本来は給付つき税額控除にしたかった立憲民主党はまず2年は0%と色合いに差がある)、社民党、日本保守党)。
- 非課税(仕入税額控除ができない)時限(該当政党なし)。
- 0%課税(仕入税額控除ができる)時限(自由民主党+日本維新の会)
- 非課税(仕入税額控除ができない)KPI(国民民主党は一律5%減税なのでここに当てはまる政党はない)。
- 0%課税(仕入税額控除ができる)KPI(国民民主党は一律5%減税なのでここに当てはまる政党はない)。
- 給付
- 経費がかかり過ぎルトの批判が大きかった。また給付は消費税減税をしない言い訳とみなされた。
- 補助金
- 有権者が実感できないので選挙の買収効果がない。
- その他
- チームみらいが提案:消費税維持、社会保険料減免、プッシュ型給付、子育て減税などなど。
それぞれの政党が抱える問題点
自由民主党
高市総理は党内も政府もまとめることができなかったので全く制度設計ができてない。彼女の戦略は争点潰しなので制度の詳細は国民会議で決めますと言うばかり。さらにテレビで煽られて2026年度中の実施を目指しますと発言してしまった。党内には慎重論が根強く選挙後に問題になりそうだ。
中道改革連合
党内の意見の不一致
立憲民主党は実は給付付き税額控除を推している。つまり消費税減税は時限措置にしたい。一方で公明党は政府ファンドを使って恒久化したい。これが中道改革連合が野合と言われる原因になっている。
風評の流布
党内不一致を指摘されることを恐れた中道改革連合は「自民党は非課税取引を想定しており飲食店などが損をするぞ!」と触れまわり議論を複雑化させている。
さらにこの些末な議論を「核心をついた議論だ」と触れ回る議員も出てきた。
国民民主党
国民民主党は消費税に踏み込むなら予算編成からすべてやり直せと言っている。正論と言えば正論なのだがこんなことをやれば4月中の予算成立も難しくなるだろう。しかし「消費税減税はやりたくない」とは言えないので一律5%を主張し、維新に「それこそ財源はどうするんだ」と突っ込まれていた。つまり彼がやっているのも実は議論のための議論だ。
ただ元大蔵官僚らしくテクニカルな制度設計には強い。
- 来年度予算と税法をやり直す必要がある(なぜそうなるのかをGeminiに聞いた)
- 制度設計なき議論になっているため主張が番組ごとにコロコロ変わっていると指摘。
- 非課税だと小規模事業者が損をするので0%課税にすべきだがそうすると還付作業が必要になる。これは税務業務の逼迫を招く。そこまでやっても飲食店に不利益。
- 還付金が戻る前に小規模事業者の運転資金がショートする可能性も……
- 拙速な“食料品0%”は、将来もっと悪い減税不信を生む(例示はGeminiで補足)
- 食料品消費税なしで売れるならその分を値上げしたいと考える業者が出てくる可能性。
- 仕入れには経費がかからなくできるかもしれないが、経費(電力など)には消費税がかかるという問題も。
- 無理やり食料品で0%を狙う企業が出てくる。
最後にメディアの問題も
要するに今回の問題は政治家が選挙でいい顔をするためのコストを誰に被せるかという議論だ。そしてメディアはそれを整理せずに右から左に主張を流している。下手に要約して「事実誤認だ」とねじ込まれることを恐れているのだろう。ただ実際に議論を整理し始めるとかなり込み入った内容になり普通の有権者が整理して判断するのは不可能だろう。とはいえちゃんとした大人は議論を理解して投票することになっているので「わかりません」ともいいにくい。
にも関わらず政治家たちは「これは未来を決める選挙だから最後は有権者が決めてください」と言っている。そしてメディアも整理をしないことで共犯になっているのである。

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