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自民党はもはや嘘をつく気力もない 坂本国対委員長

5〜8分

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自民党はもはや嘘をつく気力もないようだ。選択的夫婦別氏制度を巡って坂本国対委員長が立憲民主党に対して虚偽の回答をした。辻元清美議員が法務省に確認し虚偽とわかると一転言い訳に転じたのだがその言い訳が極めて杜撰なものだった。

主語を「石破政権は」と置くべきなのかもしれない。少数与党状態にある上に少数派閥の出身であるため党内をまとめられない。

政治議論もあやふやなものだ。選択的夫婦別氏制度に反対する理由は「生まれてくる子どもがかわいそうだから」とか「戸籍制度が崩壊するから」という感情的なものに終始している。変化に対する怯えが先走り「イエ制度が国民(特に女性)にとって有益なものである」という合理的な説明もできていないのである。

このため石破政権は選択的夫婦別氏制度において党内をまとめることが出来なかった。ただ「野党案に賛成してはならない」という党議拘束は検討しているそうだ。

ここで立憲民主党は「なぜ石破政権は独自法案を出せないのですか?」と問い合わせた。

坂本国対委員長は「石破総理ではとても党内をまとめられないのです」と正直に答えるわけにもゆかず「650も関連法案があってとてもではないが検討しきれない」と対応したようだ。

しかしながら辻元清美議員は「法務省に問い合わせたところ関連法案は4つでしたよ」と発表。法務省もすでに洗い出し作業を行っていたことが判明した。

本来ならば「嘘はいけない」と思うのだが、ここは政治家としての意地や党としてもメンツというものもあるだろう。ここは一発嘘を突き通してほしいものだと思う。

坂本さん、あんたも男だろうということである。

男坂本の回答はこうだった。データベースでちゃちゃっと検索しそのヒット件数をそのまま伝えたそうだ。

20日は記者団に「立憲民主党から出ている法案を検証してみると、法律で650以上、政省令で2700以上に影響する」と述べていたが、21日の記者団の取材には、これらの数字は「法令データベースで『氏』という文字を検索して該当した件数だった」と説明した。

選択的夫婦別姓「立憲民主案だと650以上も法改正必要」根拠なかった 自民・坂本国対委員長が発言を訂正(東京新聞)

少数与党状態に疲れ果てて言い訳を考える余裕もなくなっているようである。

坂本国対委員長の心労は理解できないこともない。コメ問題では農水省や農水族の受動的抵抗にあい数ヶ月を空費している。その間にも実質賃金は伸び悩んでいる。

さらに、トランプ大統領は関税に関してウェストポイントで「これまでアメリカの身ぐるみを剥がそうとしてきた外国に対する戦争だ」と言う趣旨の主張しており、むしろEUのような同盟国を敵視する姿勢を見せている。おそらく日本政府が主張するような全面解決には至らないだろう。大統領一家の国家私物化を正当化するためにも「負けられない戦い」なのだ。

しかし、国対が党としての最低限の体裁を取り繕うこともできなくなった自民党がこうした国難とも言える状況に一致団結して対応できるとも思えない。

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