TBSが、Axiosの報道を受けて「イランとの間に本格的な戦争に近いもの」が始まる可能性を指摘している。すでに原油価格は上昇しつつあり、アメリカ合衆国ではインフレによる利上げと国債価格の下落が予想されている。ホルムズ海峡が封鎖されれば日本経済は大打撃を受けるだろうが、高市総理は「トランプ全面支持」を打ち出し、支持者も熱狂するのではないか。「お腹が空いてもトランプについて行きます」というわけだ。
トランプ大統領の外交方針は、エスタブリッシュメントを排除し、縁故者によって私物化するというものだ。娘婿のクシュナー氏と長年の知り合いであるウィトコフ氏が、イランとロシア・ウクライナを掛け持ちしている。そもそも、プロの外交官でも難しい仕事を、素人外交官にこなせるはずがないというのがREUTERSの見立てである。
外交で成果が出ないのだから、当然、軍事的に圧力をかけることになる。ここで懸念されるのが、ベネズエラの先例だ。大統領を国外に連れ出すことに成功してしまったため、「味をしめたトランプ大統領が、イランでも同じようなことをやるのではないか」という、うっすらとした懸念が広がる。
TBSが引用したAxiosは、報道機関というより、アメリカ・イスラエルの広報機関のような役割を果たしており、「おそらくイランを交渉のテーブルにつかせるための脅しなのだろう」とは思う。だが、とはいえ、トランプ大統領が週末にイランを攻撃しないという保証はない。
すでにアメリカの財政には影響が出ている。Bloombergによると、米国債は3日間続落している。仮に「本格的な戦争に近いなにか」が始まれば株式市場に影響が出る。
原油価格の上昇は、単なるエネルギー問題にとどまらない。物流費や製造コストを押し上げ、インフレ圧力をさらに強めることになる。インフレが再燃すれば、米連邦準備制度理事会は利下げに転じることができず、引き締め姿勢の長期化を余儀なくされる。金利が高止まりすれば、企業収益は圧迫され、株式の理論的価値も低下する。アメリカは産油国であり、エネルギー関連株には追い風となるが、市場全体としてはむしろ逆風となり、株安要因として作用する可能性が高い。
それでもアメリカは産油国であるため、燃料価格の高騰は限定的なものにとどまる。仮に「本格的な戦争に近いなにか」が始まり、ホルムズ海峡が封鎖されれば、日本は昭和に経験したようなオイルショックに見舞われる。
高市総理とその支持者たちは、トランプ大統領との強い絆を強調し、トランプ大統領を日本の守護神のように感じているようだが、これは極めて不思議だ。もしかすると、「お腹が空いてもトランプ大統領に、どこまでもついて行きます」というメンタリティなのかもしれない。

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