このエントリーは機能的非識字の人のために「石破総理には経済対策は無理な理由」を箇条書きにしてまとめてみた。一度文章を書いてからまとめる必要があり手間がかかるという印象だ。
YouTubeで「日本語は読めるが文章の意味が理解できない人がいる」というプレゼンテーションを見た。機能的非識字というそうだ。試しにやってみたが2番目の質問で間違えてしまった。
以下ネタバレとなってしまうが……
- アミラーゼ
- グルコースでできたデンプンを分解する
- グルコースでできたセルロースは分解できない
と箇条書きにすると読みやすいのだが、化学用語がでてくると一瞬とまどいを感じてしまう。
そこで今回の「石破総理には解決ができない」を箇条書きにしてみた。おそらく経済用語が出てきた時点で「これはわからない」と身構えてしまう人が多いのではないかと思った。
- NRIによると実質賃金を上げるためには次の2つの方法がある。
- 労働分配率を上げる
- 労働生産性を上げる
- また、政府が生産性を上げるためには2つの方法がある。
- 個別に働きかける(ミクロ的アプローチ)
- 全体に働きかける(マクロ的アプローチ)
- 政府は全体の生産性を上げることを目的とすべき。
- 実質賃金の上昇は結果であり政策目標ではない
- たとえ全体の実質賃金の上昇を目的にしても個別の企業に目標を振り分けられない
- 個別企業は一体何を目指せばいいのかわからず当惑するだけだろう。
- NRIは具体的に次のような提案をしている。
- 成長戦略(稼げる産業を導入する)
- 構造改革(労働環境・物流などから非効率なものを改善する)
- コメの問題を見ると小売業界の流通の複雑さが価格の適正化を難しくしていることがわかる。
- これを解決するためにはAmazonのような透明化されたプラットフォームを作れば良いのではないか?
- ところがAmazon型のサービスにはメリットとデメリットがある。
- メリット
- 透明化されたプラットフォーム(市場)形成を通じて少規模業者が新規参入しやすくなる。
- デメリット
- 不効率を前提に作られた小規模小売業者や中間業者などが排除されてしまう。具体例を挙げてみよう。
- 街の電気やさん
- 街の本屋さん
- 街の文房具店
- 中間卸業者
- 不効率を前提に作られた小規模小売業者や中間業者などが排除されてしまう。具体例を挙げてみよう。
- メリット
- 自民党は既存の中小零細に支えられた政党であるから抜本的な改革は難しい。
- そもそも目的と政策の間にズレがある。
- 目標は無党派層に実質賃金の向上を約束するものだ。
- 実際には中小零細に対する支援プログラムになっている。選挙対策だろう。
- さらに農協など既存の組織に支援されており支持母体に改革を要求できない。
- そもそも目的と政策の間にズレがある。
- 石破総理は政策目標と具体的なプログラムの間にあるズレを統合できなかった。理由は2つ考えられる。
- 石破総理が問題を理解できていない
- 問題を理解しているが具体的な改革を党内に働きかけられない。
- 改革ができないのだから問題解決はできないだろう。無知なのか無力なのかを考えてもあまり意味がない。
- とはいえ有権者も問題の全体像を掴みきれていない。Yahooニュースのコメント欄を見ると次のような意見がある。
- 実質賃金が上がっても社会保障で召し上げられるだけである。
- そもそも赤字国債を発行して消費税を減税すれば問題は解決するのではないか。
- 政治も有権者も議論ができないため、自民党が倒れたとしてももっと安易な解決策に流れてしまうだけになる可能性が高い。
