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和平交渉は頓挫か イスラエルがカタール領内で攻撃を仕掛ける

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イスラエルがカタール領内でハマスを攻撃した。イスラエルが和平交渉に応じるつもりがないことがわかると同時にトランプ政権の外交政策が行き詰まりつつあることも伝わってくる。

カタールはアメリカ合衆国の同盟国として基地を提供しているがイスラムとの関係も良好だ。イランやハマスに対する交渉の窓口になっておりアラブ圏での立ち位置は独特なものだった。

トランプ政権はアメリカの不動産開発事業の価値観をそのまま反映しパレスチナ人に立ち退き料を支払いガザ地区をリゾート地にしようとしている。その取りまとめ役がトランプ大統領の娘婿のクシュナー氏だった。この和平交渉の一環としてハマスに取引を求めていた。

ハマス幹部たちはこのアメリカとの取引にどう対処するかを話し合うつもりで集まった。イスラエルはアメリカ合衆国に事前通知したうえで攻撃に踏み切っている。

AP通信などの西側のメディアは主にホワイトハウスの主張を伝えているのだが、Al Jazeeraは違った見解を持っているようだ。アメリカ合衆国はイスラエルから事前通告を受けていた。このため今回の攻撃には巻き込まれずに済んだ。カタールにも告知したと主張しているがカタール側はこれを否定している。

Al Jazeeraが強調しているのはアメリカ側が自分たちからこの問題を発表しなかったという点だ。仮に作戦が成功していれば大いに宣伝しただろうが失敗に終わったので「事前に懸念があるとネタニヤフ首相に伝えていた」と釈明したのではないかと見ている。

カタールという同盟国を軽視しイスラエルに肩入れしているが、結果的に作戦が失敗したために逃げようとしたというわけである。

トランプ大統領はハマスに考証を受け入れるように迫っていたがおそらくこの時点ではすでにハマスの存在自体を消すことができるというネタニヤフ首相の言葉を信じていたのではないか。

いずれにせよ和平交渉は頓挫しガザ地区を巡る状況は混乱し続けることになりそうだ。