石破総理は党内の抵抗に会い総理大臣の80年談話が出せなかった。代わりに戦没者追悼式で13年ぶりに「反省」の言葉を復活させて話題になっている。天皇陛下は戦争について語り継ぐことの大切さを改めて強調された。
自民党は過去にとらわれるあまり「反省するかしないか」で今も大騒ぎしているのだ。
石破総理大臣は自民党の内紛のため80年談話を出せなかった。今回の衆議院・参議院大敗の原因は統一教会問題と安倍派・二階派の「政治とカネ」の問題だった。安倍派は自分たちのしでかしたことを反省せず石破総理の総括を妨害した。
時事通信の世論調査によれば自民党支持者は石破総理の退陣を望んでおらずむしろ自民党の改革を望んでいるようだ。しかしながら自民党の派閥は「自分たちが悪いと思われたくない」という気持ちが強く、石破総理に敗戦の責任を押し付けて流し雛として流そうとしている。
日米同盟の存続を願う読売新聞はかなりヤキモキしているようだ。内部対立を早く終わらせてほしい。旧派閥中心の内紛を「「石破降ろし」へ活発化する自民党内の旧派閥、執行部への圧力強める…「信頼失う」と警戒感も」と総括している。
このような背景があり石破総理はせめてもの抵抗として13年ぶりに追悼式で「反省」の言葉を復活させた。安倍派に対する強い抵抗を感じる。BBCはドイツとの比較の中で日本は過去に向き合えないとしている。
ドイツのシュタインマイヤー大統領は5月8日の演説で「過去と向き合うものは未来を諦めることはない」としている。ファシズムを超克したドイツと現在のロシアの姿勢を比較しロシアを明確に批判している。
ロシア・ウクライナ問題やイスラエル・ガザ問題では、アメリカやロシアのような大国が「力による現状変更」を容認する姿勢を見せている。ドイツと同じように日本も明確な否定のステートメントを出すべきだが、そもそも国内の総括もできておらず、アメリカに恨まれることを恐れ明確な声明が出せない。
なお天皇陛下は「語り継ぐことの大切さ」を新たに加えられた。戦後も80年となり戦争を知っている人たちが少なくなりつつあることに対応されたものと考えられる。
過去と自己弁護にとらわれるナイーブな自民党はおそらく今後も有権者の期待に応えることはできないのではないかと個人的には感じる。
