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マクロン大統領が左派との連合に傾く

4〜6分

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退任やむなしとされていたマクロン大統領だがルコルニュ首相と左派との間で合意がまとまりつつあるようだ。フランスの金融市場はやや落ち着きを取り戻しているものの依然警戒感は根強いそうだ。

フランスでは既存政党が離反されマクロン大統領が率いる改革政党に対する期待が高まっていた。しかしマクロン大統領の痛みを伴う改革は次第に極右・左派から反発されることになった。マクロン大統領は総選挙という賭けに出たが第一回目の投票で極右が躍進。かろうじて左派と連携して極右の一人勝ちは抑えられていた。

マクロン大統領は左派に首相を明け渡すことを拒否し少数与党での政権運営を行おうとしたが痛みを伴う改革に対する協力は得られなかった。

しかしながら左派も一枚岩ではない。極左的な政党「不屈のフランス」から穏健左派までが新人民戦線という寄合世帯を作って連合している状態だ。

今回ルコルニュ氏はこの差は連合との間で話し合いを行い「48時間以内に首相を指名する用意がある」との合意を引き出した。48時間というのは法律で決められた時限ではなく、マクロン大統領が設定した期限だったようである。ルコルニュ首相はマクロン大統領が設定したゴールを守ったということになり、結果的にマクロン大統領は議会解散を選択せずに済むことになりそうだ。

Bloombergによるとボルヌ前首相は社会党の要求にしたがって年金改革のペースを緩める用意があるとしているが、現在の首相はルコルニュ氏。曖昧な合意が行われたあとで合意を覆されては困るわけで「まだなにの保証も得られていない」としてルコルニュ首相がマクロン大統領とどのような話し合いを行うかに注目している。

Bloombergによると金融市場はやや落ち着きを取り戻している。政治危機があるにも関わらず株価が上がっているのが最近のトレンドとなっている。アメリカ合衆国では連邦政府が閉鎖されているにも関わらず株価は絶好調。日本でも円が下落する一方で日経平均が好調だ。フランスも同じような状況にあり株価も最高値をつけているのだという。

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