ネタニヤフ政権が議会過半数を失った。超正統派(ウルトラ・オーソドックス)政党が相次いで政権を離脱したためだ。しかしイスラエルの国会は夏休みに入り秋まで政局は動かないという。超正統派は取引したい考えで今のところ野党にはつかないとしている。国内政局が危なくなると敵を作り戦争を仕掛けるのがネタニヤフ流だ。アサド政権が崩壊し新体制になったシリアに対して新しい攻撃を仕掛けているそうだ。
ガザでの戦闘が長引くイスラエル。聖書研究に没頭する超正統派も戦争にゆくべきだとの圧力が高まっていた。超正統派政党は2つあるが、まず最初の政党が離脱を決める。これで過半数を割り込むまで残り1議席ということになった。
ところがもう一つの政党も離脱を決めたため過半数を割り込んだ。ただしAPによるとこの離脱は取引色が強いようだ。今のところ野党と組んで政権打倒を目指すつもりはないようである。またイスラエルの議会は夏休みに入り次に開かれるのは秋以降になるため政局は秋までお預けだ。
ネタニヤフ首相はこの間になんとかして形勢を変える必要がある。イラン情勢は動いていないのだから、例えばガザ地区での大胆な勝利などが必要になるだろうとされていた。つながりは明確ではないが新しく政権ができたシリアに攻撃を仕掛けているとも伝わる。
ネタニヤフ首相はイラン対応で支持率を伸ばしたとされておりこのまま総選挙をやれば勝てる可能性があるのではないかと思う。だが、いまのところ「選挙をやって局面を打開しようとしている」という報道はない。選挙に負ければすぐさま汚職裁判が再開されてしまう可能性が極めて高く「ギャンブル度」が極めて高いのである。その代わりに隣りにいる誰かを殴る。誠に救いがたいという気がする。
