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トランプ大統領は巨額費用をかけてイランに反米政権を誕生させてしまった

6〜9分

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トランプ大統領は巨額の費用をかけて、イランに新たな反米指導者を生み出してしまった。

その人物は「家族を殺された恨み」を抱く男だ。第三代目の最高指導者としてモジタバ師が選出された。ハメネイ師の世襲となり、本来のイランでは許されないはずの権力継承が行われたことになる。

モジタバ師はハメネイ師の次男で、革命防衛隊に所属した経験を持つ対米強硬派だ。今回の攻撃で父親、妻、子供を失った可能性がある。経歴は謎に包まれており、これまで公の場に出てくることはほとんどなかった。イラン国民は苦しい生活を送っているが、彼自身は海外で幅広く不動産投資を行っているようだ。タックスヘイブンを経由して資金を流しているのではないかとも考えられている。

そもそもイランは世襲王室を打倒して成立した国家であり、本来であれば世襲は許されないはずだった。体制の存続を危ぶんだハメネイ師は、ペルシャ化したイスラム教であるシーア派の故事を引き合いに「殉難」を予想し、着々と世襲に向けた準備を進めていた。アメリカ合衆国とイスラエルの攻撃は、その最後の一押しとなった可能性が高い。

しかし、それだけでは終わらなかった。イランにも「合理層」と「非合理層」が存在する。合理層に属するペゼシュキアン大統領は湾岸諸国に謝罪したが、トランプ大統領はその謝罪を降伏であるかのように喧伝した。その結果、ペゼシュキアン大統領は路線修正を余儀なくされれそれがモジタバ師誕生の後押しになった可能性が高い。

トランプ大統領は今回もTACOるのではないかと指摘されているが、そもそも世襲の正当化のために殉難伝説を利用したモジタバ政権が、アメリカ合衆国を許さない可能性は極めて高い。

イランの聖職者にとってアメリカは「大悪魔」であり、ハメネイ師は殉教者となる。つまり、本来は既得権益を維持するための体制維持運動が「聖戦」に格上げされてしまったのだ。それは無料で起きたわけではない。トランプ大統領がアメリカ人の血税を使い、反米政権の誕生を後押ししたのである。

米国を「大悪魔」と‌呼ぶことで知⁠られるイラン聖職者らの目には、暗殺されたハメネイ師は「殉教者」と映る。聖職者らは、ハメネイ師を英雄的人物として描き、抑圧に対する犠牲と抵抗の象徴であるイスラム教シーア派のイマーム・フセインになぞらえている。

焦点:イラン新指導者にハメネイ師次男のモジタバ師、「反米」継承で遠のく早期終戦(REUTERS)

今回の記事はテーマが多岐にわたるため「特集」として扉ページを準備した。

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