9,100人と考えAIとも議論する、変化する国際情勢とあいも変わらずの日本の行方

トランプ大統領のロシアに対する態度がまた「強硬姿勢」に戻った。なぜこの人は同じところをいつまでもぐるぐると回り続けるのかを考えると、彼が幼少期に経験したトラウマ的な体験が浮かび上がる。これが常に自分の正しさを証明し続けなければならないというナルシスティックな感覚の基礎になっているのではないだろうか。

トランプ大統領がロシアを再び脅迫してる。「2週間」の期限を切っているのだがこれも彼の常套手段。CNNは「ああ、またゴールを引き伸ばすのか」と呆れ気味だ。

トランプ大統領はなぜ同じところをぐるぐると回り続けるのか。そして極端な脅迫と極端なへつらいの間でスウィングするのか。

共同通信がトランプは全てにおいて正しかった(TRUMP WAS RIGHT ABOUT EVERYTHING)という帽子について扱っている。株価の好調を受けて「自分の経済政策はすべて正しかった」と主張したという文脈だ。だがこれは彼の心の叫びなのではないかと思う。常に自分は絶対的に正しく決して間違えないと主張し続けていなければならない。一種の強迫的な信念を持っている。

このトランプ大統領の心情は幼い頃に形成されたようであるとトランプ大統領の姪は考えている。トランプ大統領の父は長男に自分と同じ名前をつけて後継者として期待する。長男が期待に背くと決して許そうとせず長男の人生はめちゃくちゃになってしまった。姪はドナルド・トランプ氏は兄を蹴落としたとしているのだが、兄から学んでアルコールは決して口にしないと語っており一種の同情心も持っていたようである。しかしながら脆弱な自己を補償するために強迫的な自己正当化の気持ちを持ち「ナルシシズム」に侵されたとする分析は必ずしも間違っていないのではないか。

ナルシシズムに侵された人にとって謝罪は自分の弱さを世界に向けて公表することでありこれはほぼ人格破壊と受け入れるのと同じような意味あいを持つ。

ただし、このような人が大統領に選ばれる意味がよくわからない。「アメリカ合衆国市民が同じようなナルシシズムに侵されている」と考えると説明はできるのだが、世界で一番経済的に成功し圧倒的な軍事力を誇る国になぜナルシシズムに落ちってしまうのかを説明することはなかなか難しいのではないかと感じる。あるいは格差の拡大が広がっておりことさらに強いアメリカと自分を同一化させたい人たちが増えているのかもしれない。

いずれにせよおそらくプーチン大統領は最初からウクライナとの話し合いなど望んでいない。ウィトコフ特使の主張も「曖昧な口約束の結果」とわかってきている。本来なら外交方針を修正してほしいところだが、今のアメリカ合衆国(特にトランプ政権)には反省や学習は不可能だろう。

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