エプスタインファイル問題で民主党が再び燃料を投下した。トランプ大統領やクリントン元大統領の写真を公開したのだ。他にも、ウディ・アレン氏、ビル・ゲイツ氏、スティーブ・バノン氏、元アンドリュー王子、億万長者のリチャード・ブランソン氏などの写真が含まれていた。共和党側はこれを政治的な攻撃でありチェリーピッキング(都合の良い切り取り)だと言っている。
ここで1つの疑問が浮かんだ。なぜエプスタイン氏の遺産監理団体はトランプ大統領(共和党)ではなく議会民主党の「味方」をするのだろうか?
この疑問をChatGPTにぶつけてみた。正解かはわからないが論理的推定として破綻はない。
ChatGPTはエプスタイン氏の遺産監理団体の目的は法的リスクの削減だという。彼らはエプスタイン氏被害者の訴訟リスクを抱えており「証拠」を適切に保全する責任を負っている。
彼らは公的認証を必要としており、2つの選択肢が出てくる。
- トランプ政権にファイルを委ねる:トランプ大統領の内部資料の扱いの乱暴さからみて将来の訴訟リスクが大きくなる可能性が高い
- 議会民主党にファイルを委ねる:トランプ大統領の標的になり、民主党に政治利用される可能性が高いが、少なくとも「記録を残す」事ができる
つまり内部の透明性の観点から民主党を選んだ可能性が高いという。確かにトランプ政権の様々な問題を見ると「内部でどんな事が起きているのか」がきちんと整理されているとは思いにくい。このため政治的なリスクを犯してでも「ログを外部に残しておく」ことを選んだことになる。
今回、エプスタインファイル問題そのものではなく「証拠保全」をテーマに選んだのは、高市政権研究の基礎資料にするためだ。実は第2次安倍政権でも同じような問題が起きている。官僚機構はこれに学び「責任回避」のために「証拠保全をする」保険をかけ始めている。しかし官僚機構は国民に対しての責任は取らない。
アメリカ合衆国ではログの管理(=証拠保全)が「社会正義」と一緒に語られるが、日本では組織防衛のために利用されるという違いがある。
共和党は今回の件を「チェリーピッキングだ」と批判しているのだが、実際にはクリントン元大統領の写真も公開されており、民主党がログの公正な保全を通じてエプスタイン氏の遺産管理団体の協力を維持していることがわかる。
MAGAを含め多くのアメリカ人は政府や議会に「社会的に正しくあるべき」と期待している。このためエプスタインファイル問題は次の中間選挙を占う上で重要な要素だ。ちなみにトランプ政権はまだ法律で強制されたファイルの公開を行っていないようだ。

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