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イランは「聖戦」を始める可能性が高い

6〜9分

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Axiosのスクープにより、最高指導者選出会議を狙った攻撃だったことが明らかになった。ハメネイ師らは殉教者となり、もはや抑制要因は失われた。イランは防衛こそが唯一の言語であるとして交渉を拒否している。

しかしイランが攻撃を激化させる動機はこれだけではない。山がちで広い国土を持つイランをまとめるためには商業的ネットワークを見方につける必要があった。そのために重要な役割を果たしたのがバザール商人である。日本で言えば「中小零細企業経営者」ということになる。「パーレビ王政」下では迫害の対象になっており、革命に協力した。

しかしバザール商人たちはリアル下落でハメネイ体制に強い憤りを感じるようになっていった。それでもハメネイ体制が維持されたのは革命防衛隊が「軍産共同体」として利権を確保しつつあったからだと考えられる。

今回イスラエルとアメリカは「頭」は潰した。そしてこれはアメリカ合衆国・イスラエルの当初の目標だった。

しかし、イラン各地の残る手足はそのまま独自の神経系を持っている。さらに彼らはおそらく武器も豊富に持っているはずだ。つまり、今後の彼らの聖戦は単なる宗教的無闘いではない。「パーレビ王政下」で既得権が破壊対象になるという経験をしているのだから、既得権を維持するためになりふり構わぬ戦闘を行うようになる可能性があるわけだ。

トランプ大統領の目標は次の通りだが、イスラエルはそれが実現しないことはわかっていたはずだ。

  • ミサイル攻撃能力の破壊:各地に小規模な集団が残る
  • 海軍殲滅:国家的な海軍はなくなるかもしれないが海賊は除去できない
  • 核兵器開発能力の除去:中央管理が失われれば、核物質がどこに散逸したのかは把握できないだろう
  • 国外へのテロ組織への資金提供:彼らは独自にロシアなどのスポンサーを獲得するかもしれない

追い込まれたイランは湾岸諸国のアメリカ軍基地を攻撃し「我々の攻撃対象はアメリカ軍であって湾岸地域の国と敵対しているのではない」と言っている。

またアラグチ外務大臣はルビオ発言を引用し「イスラエルがアメリカ合衆国を戦争に引きずり込もうとしている」と主張している。外交的には一貫し戦略的なアプローチを取っている。

「聖戦」というと無秩序なテロのようなものを思い浮かべるが、SNSも駆使した戦略的行動を取っているのが特徴である。実は追い込まれているはずのイランの方がアメリカ合衆国より冷静に見えるのだ。

今回の軍事作戦は全体像を掴もうとするとかなり骨の折れる作業になる。短いセクションに分割し「興味がある部分だけ」を読んでもらえれば良い構成にしている。

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