AIデータセンターは雇用を生み出すという物語がアメリカが合衆国で崩壊しつつある。背景にあるのが電力市場の歪みである。市場統制が不十分なため電力需要が高まると国民生活に影響を与える可能性がある。この問題をChatGPTで整理しグリーンランド問題と接続してみた。
日本の電力市場はほぼ地域独占であり電力価格が比較的安定している。アメリカ合衆国の市場も「完全自由化」ではない。しかし州ごとに構造が異なっておりなおかつ複数の州をまたぐPJMと呼ばれる卸電力市場が存在する。主体が複数存在するために問題が起きるとそれぞれが責任を押し付け合う構造があるとのことである。
ニュージャージー州の家庭用電源は規制料金だがビジネスはPJMに依存している。歪みが吸収できなくなり規制当局が値上げを余儀なくされていた。
バージニア州は世界中のクラウドセンターの15%が集中し電力料金の上昇率が全国平均のほぼ2倍。データセンター建設では雇用が生まれたが結果的に電力料金が跳ね上がり「データセンターが地元経済を支える」という物語が無効化しつつある。
ジョージア州は政治的に電力会社の力が強かったがついに「電力会社にデータセンターのコストを負担させる」と公約した民主党候補が規制委員会に入った。
さらに複数州にまたがるPJMを誰が管理するのかという問題もクリアになっていない。
つまりREUTERSの記事は「問題が可視化されやすい地域が選ばれている」というのがChatGPTの解説だ。
この記事の中にはテキサス州が出てこない。すでに失敗を経験しており「目新しさがない」のだそうだ。
テキサス州は2021年の大寒波で大勢の死者が出る大停電を経験した。このため電気代が数十万円に跳ね上がった家庭もある。
今はまだAIデータセンターの問題は出ていないが電気系統が独立しているため一度問題が起きると「ああ、またテキサスなのか」と言われかねない状況なのだそうだ。2026年1月に入り寒波がテキサスまで降りてきており2021年の悲劇が繰り返される可能性が出てきた。更に連邦政府が閉鎖されるとさらに大きな問題に発展しかねない。
アメリカ合衆国のテック産業はトランプ政権に強い影響力を持っている。中国との開発競争を念頭にトランプ政権に対して「規制の撤廃」を求めてきた。しかしながら結果的には電力料金が跳ね上がり「将来の成長よりも目の前の請求書=アフォーダビリティ問題」という状況が生まれている。これが民主党の躍進につながっているのだ。
こうなるとテック産業は「そもそも何の規制もない土地」にデータセンターを建設したくなる。そこで選ばれたのがグリーンランドである可能性も否定できない。
確かにテック産業はトランプ大統領を抱き込むことには成功した。しかしその過程でAIよりも暗号資産を強調したほうがトランプ大統領には刺さるということに気がついた。
ザポリージャの原子力発電所を巡ってはロシアの新聞が「アメリカ合衆国が暗号資産の計算をさせたがっている」と報じている。
更にトランプ大統領は産業政策よりも自分の名誉欲と所有欲を満足させたい。また細かな戦略は理解できないし統治能力もない。
仮に戦略合理性を優先するならば同盟国であるデンマークやグリーンランドを抱き込んで「協力してもらう」ほうが得策だったはずだ。しかしトランプ大統領はグリーンランドを挑発し怒らせてしまう。更にその後にも457名の死者の貢献をなき者にする不規則発言を繰り返しイギリスを激怒させている。
当初トランプ大統領は戦略的に優れた大統領であるという評価があったが、おそらく単に軋轢を増やしているだけであり、本来の目的を理解していないことがうかがえる。
日本にも満州開発の歴史がある。技術閣僚が「実験的国家」を目指したいと考えるのはそれほど突飛な話ではない。
議会政治が行き詰るなか、日本の官僚たちも実験国家としてマルクス流の計画経済を満州に持ち込んだ。
日本はその後で本国の制度が文字通り焼け落ちてしまったため計画経済的手法は本国に持ち込まれ野口悠紀雄氏が1940体制と呼んだ高度経済成長の基盤になっている。
一方のアメリカは新天地獲得に失敗しており、本国の制度も矛盾を抱えながら延命している状況である。

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