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アメリカで将軍たちのイカゲームが開催される?

8〜13分

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政界最強とされていたアメリカ合衆国の軍事に大きな変化が生じている。全世界の幹部クラスの軍人たちが一斉に本国に呼び戻されることになった。CNNは将軍のイカゲームと書いているが、ここでは将軍たちのイカゲームと表現したい。

この記事を書いている途中でAIで確認をしたのだが「AIによるニュースまとめ」の留意点も見つかった。便利なツールであるがクロスチェックが欠かせないようだ。

イカゲームは韓国発のドラマ。多額の賞金をかけた生き残り競争を描いている。つまりCNNの将軍のイカゲームとは「将軍たちが一同に集められて生き残り競争をさせられるのではないか」という観測。「体力測定でもやらされるのではないか」という噂が飛び交っているそうだ。

なおヘグセス国防長官は会議の目的を明らかにしていない。つまりリストラの発表ではなく別の可能性もあるし、集めた割に対したことにはならない可能性も残っている。会議は9月30日開催だそうだ。

ヘグセス国防長官が何を目的にした会議を開こうとしているのかは不明だが、メディアは「リストラが行われるのではないか」と見ているようだ。

まとまった記事が出てくるのはこれからなのでAI(GeminiとChatGTP)に聞いてみた。

ヘグセス国防長官は国防長官になる前に大きく分けて2つの主張を展開していた。もともとヘグセス国防長官はイラクやアフガニスタンで歩兵を現場指揮していた経験があるそうだ。そこで「とにかく上の奴らが多すぎる」と感じるようになったという。このあたりの経験と感覚はエスタブリッシュメントに反発を覚えるバンス副大統領に似ている。

経営に疎い企業のラインマネージャー(課長・係長クラス)が重役を恨むのはよくある話だが、ヘグセス氏は今や幹部を束ねる国防長官である。そして国防長官になるためにトランプ大統領の政治的アジェンダに乗り民主党のDEI推進などに反対してきた。

つまり、ヘグセス国防長官のDEI反対は「自分の核心的な主張」を通すための方便である可能性が高く、バンス副大統領と信念を共有している可能性も高い。

アメリカ合衆国軍が官僚主義化しているのは確かなようだがその原因は重層的だ。そもそも米軍そのものが肥大化している上にサイバー戦争・宇宙戦争など技術的にも複雑化している。さらに政党間の立場の違いからくる文民統制も足かせの一つになっているようである。

今ある情報を集める限りヘグセス国防長官は「俺は現場のことを誰よりも知っているのに上は理解していない」と考えており「上がスッキリすれば問題は解決する」と考えている可能性がある。

ただし、AIのまとめは要検証。つまり今後の報道次第では修正も考えなければならない。例えば今回の基礎調査では次のような事があった。

Geminiは「第二次世界大戦では星4つ将軍は7人だったが、今日は44人だ。スタッフの規模と戦場での勝利の間には逆の関係がある。トップにこれ以上の官僚主義は必要ない」としている。Geminiはそのあとで「この発言は、彼の「将官削減」政策の根拠として広く報道され政策実行の動機を説明する際の彼のトレードマークとなっています。」と付け加える。

ChatGPTに質問すると「そもそも公聴会の議事録にそのよう記録ははない」そうだ。しかし、DOD News (アメリカ国防総省(Department of Defense, DOD)が運営している 公式メディア(広報機関))では用いられているという。つまり途中で脚色された主張が独り歩きしている可能性があるという見解。

2025年1月の上院軍事委員会で行われた承認公聴会の議事録には、「第二次大戦時は星四つ将軍が7人、現在は44人」という趣旨の発言は確認されない。ただし、その後に発表されたヘグセス氏や支持者による広報資料や論考では、同趣旨の比較が彼の主張を補強する材料として引用されている。

ChatGPT

これをGemimiに確認したところ議事録そのものを表示してくれた。ChatGPTは処理能力には定評があるがネットからの情報収集には弱点を抱えていると言われている。おそらくChatGPTは元の議事録を見つけられなかったのだろう。最終的にChatGPTに「事実誤認を認めるか」と突きつけたところ「はい認めます」との答えを得た。

GeminiはGoogle検索エンジンの技術を利用できるため文献の幅が広い。このためAIで情報を確認するためにはクロスチェックが重要になるのだ。

ただしこの発言がその後で膨らみヘグセス国防長官の主張が変遷した可能性は排除できない。

心理的・軍事的にアメリカ合衆国に依存する日本ではこの話題が大きく取り上げられることはないのだろうが、米軍の中でこのような動きが起きていることは頭の片隅にでも入れておいたほうがいいだろう。