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【短信】FOMCは予測通り0.25ポイントの金利引き下げ

5〜8分

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FOMCが終わり予測通り0.25ポイントの引き下げで終わった。以下現在わかっていることをまとめた。ABC Newsはパウエル議長がトランプ大統領の働きかけを拒否したと強い表現を採用している。

  • FOMCは0.25ポイントの利下げ。
  • 量的引き締め(QT)は年内で終了。
  • ただし次のFOMCで利下げが確実に行われると考えるべきではないと警告(株式市場の過熱を警戒しているものと見られる)
  • 連邦政府の閉鎖から雇用統計へのアクセスは限定的だったため不確実性が残った。
  • 更に金利を引き下げるべきという反対意見と金利引き下げを行うべきではないという反対意見が出た。

何といっても連邦政府閉鎖に伴って雇用統計が不確実になっている点が懸念材料となる。

政府機関の一部閉鎖で経済指標の発表が滞る中、FRBは視界不良の中で政策運営を強いられており、失業率に関する判断は政府機関が閉鎖される前に労働省が発表した最後の雇用統計だった8月の統計に基づいていると説明。FOMC声明で「入手可能な指標は、経済活動が緩やかなペースで拡大していることを示している」とし、「雇用の伸びは今年鈍化し、失業率はやや上昇したが、8月まで低水準を維持していた」とした。

FRB0.25%利下げ、2会合連続 量的引き締め12月終了(REUTERS)

日銀は高市政権との間合いを取るために今回は利上げを行わないと見られており(実際の政策決定は30日のお昼ごろ)ドル円は円安基調で推移している。

このところの金利低下期待で株式市場は好調(やや過熱気味)だった。今回の発表は12月の金利低下を保証する内容ではなかったためダウは下落し前日比でほぼ差し引きゼロで取引を終えている。新興市場のNASDAQも一時値を下げたが企業決算が好調なこともあり(NVIDIAの時価総額が5兆ドルを越えたほか、ハイテク企業は軒並み好調だった)やや値をあげて終了している。

今後メディアで今回の利下げ発表の内容が吟味され更に株式市場に影響を与えるものと考えられる。

ABCニュースは今回の利下げについて関税によるインフレが懸念される中でパウエル議長はトランプ大統領が求める大胆な利下げを拒否したと政権批判の含みを持った表現にしている。

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