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【小手先】自民党が敗戦総括を発表

7〜11分

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自民党が敗戦総括を発表した。一応PDFで読むことができるが事前予想通り総花的で空虚な内容だった。森山幹事長らが辞表を提出したがおそらくは出来レースだろうと見られている。自民党は若者を抱き込む政策が見つかれば支持率は回復すると見ているようだ。公明党と補正予算の話を始めており森山幹事長もここに参加している。

敗戦総括について扱っているメディアはなく「森山幹事長らがやめた後どうなるだろう」ということばかりが問題になっている。読むのが面倒なのでChatGPTに総括してもらった。

敗戦総括では総花的に問題点がまとめられなおかつ特定の人の批判は避けている。そのうえで「立党70年プロジェクト」を推進し国民の支持回復を行うという「未来志向」の内容だ。

過去の失敗を分析しないのになぜ立党70年プロジェクトが推進できるのかなどについて説明はないようだ。現在はたまたまターゲットになる人々と接触できていないのが問題なのであってパイプを復活させさえすれば期待に応えることができるだろうと言うことなのだろう。典型的な学習ができない組織の総括だ。

  • 党本部の機能強化:国家ビジョンの明確化、「立党70年プロジェクト」推進、人材育成・政策議論の場づくり、選挙支援体制の透明化、危機管理機能の強化。
  • 地方組織・党員・友好団体との関係強化:地方組織の再建・支部強化、党員への双方向型情報発信体制、友好団体との連携強化・信頼回復。
  • 議員・候補者の活動改善:膝詰め対話を通じて有権者の声を反映、若者との接点強化、学生部や大学サークルとの交流拡大など。

総括の内容の代わりにしきりに取り沙汰されているのが森山幹事長らの辞表提出である。

田崎史郎氏によると「森山氏は辞表を提出したが石破総理が預かる」形を作ることで責任は取ったが辞任はしないという形を作っているのだろうと言っている。田崎史郎氏はこれを「出来レース」と断じる。

一方で国民の信頼を回復すると言っておきながら子どもでもやらないようなごまかしで乗り切ろうとするあたりに自民党の病状の重さを感じる。

田崎史郎氏はこのところ小泉進次郎氏を総理大臣にしたいようなので「いくらなんでも疑いがすぎるのではないか」と感じた。だが実際にこれを裏付けるような話も出ている。

まず石破総理は「いずれ責任は取るが今はその時期ではない」と言っている。記者の問いかけに目を合わせることなく虚ろに両院議員総会での発言を繰り返しており「この人大丈夫なのかな」という印象だった。

しかし実は森山幹事長も公明党と会談し「補正予算」について話し合っている。仮に森山さんが辞めるつもりならば補正予算の話などに加わるはずはない。幹事長などの人事は1年で任期が切れてしまう。ただし辞表を預かっておきながら「次もお願いします」は通らない。一体どうするつもりなのかとは思うがもはや明日のことを考える余裕はないのかもしれない。

総括と次に向けた動きから、自民党が離反した人々を抱き込むための「おみやげ」づくりができなかったから負けたのだと考えていることがわかる。若者の声を聞き「彼らを抱き込むための提案」ができれば党勢を回復させることができると思っているのだろう。

戦後一貫して「利益分配型」の思考が染み付いておりもはやここから一歩も抜け出せなくなっていることがわかる。

市場はこの動きを冷静に判断している。「おみやげ」が多ければ多いほど財政は拡大する。

日銀副総裁の講演で利上げを積極的に支持する姿勢にないことが明らかになり円安が進行した。森山氏の辞任で日本が財政拡大的に動くであろうという予測が出ており円安が更に進行したそうだ。これを受けて日本株の割安感が広がり商社の株が上がっている。ただしレイバーデイ明けのニューヨークでは関税政策の行き詰まりから株式が売られている。日本でも半導体株などに影響が出るかもしれない。

なお現在のマスコミの次の注目ポイントは総裁選前倒しである。麻生太郎氏が総裁選前倒しに動くものと見られており、9月8日に過半数以上の賛成者が出るかに注目が集まっている。