自民・公明・立憲は揃って大阪府知事選挙・市長選挙に候補者を立てないことにした。吉村人気に怯んだのかと思ったのだがどうやらそうではないらしい。そもそも争点ではないと言ってる。
高市自民党は連立による政権維持を諦め高市人気にあやかって過半数を獲得する作戦に出た。このパニックボタンは結果的に地方に残っていた公明党と自民党の関係を崩壊させた。
しかしこうなると選挙後の維新との関係も一旦ご破産になる。吉村洋文代表が何を狙ったのかはよくわからないがとにかく大阪都構想・副首都構想を政治的アジェンダとして定着させることを狙っているのだろう。
しかしこれは自民党と維新の関係を崩壊させることになりそうだ。創価学会の離反もあり自民党は吉村知事が高市総理を支援することを求めていたはずだ。にも関わらず吉村知事は自分のアジェンダを優先させた。自民党だけでなく維新の関係者にもこの選択を疑問視する人が多いようだ。
そもそもなぜ副首都構想・大阪都構想が必要とされているのか。これは地方分権主義の失敗の結果である。
中央集権的な国家主義が破綻したドイツは戦後徹底した地方分権を選択した。州の間に企業誘致を巡る駆け引きが行われそれなりに成功を収めてきた。連邦であるアメリカ合衆国にも同じような考え方がある。つまり地方分権により地方の間に競争が生まれればそれなりに産業競争力が高まる余地が生まれる。
アメリカ合衆国(GHQ)は地方分権主義を日本国憲法に埋め込もうとするのだが議会が反発し「地方自治の本旨」という曖昧な言葉のみを導入し、地方自治は法律=議会で決めることにした。そして財源を手放さなかった。しかし地方自治体も「何が正解なのか」を中央から示してもらうほうが楽だった。結果的に自治省(現在の総務省)出身の官僚を知事に迎えるような都道府県も多い。
吉村洋文代表はこのような分析は行わず「首都機能さえ分散できれば」「大阪が東京みたいな制度になれば」問題は解決すると考えているのではないかと思う。
しかしながらこうした状況を分析している政治家・政治評論家はほとんどいない。選挙をやっても対立候補がいなければ「そもそも民意が示されたとは言えない」と考えて選挙をボイコットする道を選んだ。
泡沫候補が出てくる可能性はあるが、結果的に今回の府知事選・市長選は壮大な独り相撲に終わる可能性が高まっている。

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