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【吉村氏続投】既成政党化が進む維新

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維新が代表を変えないことを決めた。前回の代表選で「既成政党化が進んだ」と見られていた。今回も全国的に民意を得られなくても大阪での既得権を守る方針を優先することにしたのだろう。維新はかつて既得権益だった自民党と公明党を否定してできた政党だが徐々に自分たちが既得権益化していることがわかる。

前回の代表選ですでに日経新聞が維新「既成政党」色で支持離れ、薄まる改革 12月代表選という記事を出していた。維新はすでに大阪で既得権益化している。既得権を守るためには国会で政権政党と緊密に連携し分配構造に食い込まなければならない。

しかしながら分配構造に食い込むと今の政治に懐疑的な無党派層を取り込むことは難しくなる。

維新の意思決定に携わる有権者は主に大阪などの地方議員たち。結果的に彼らの利権を守る人が優遇されることになる。

結果的に今回は代表選をやらないことに決めた。吉村洋文知事は引き続きときの権力構造にどう食い込むのかが課題になる。不人気な石破政権とは協力しないとしながらも将来の連携については否定も工程もしなかった。

今後、関税交渉の失敗が世論にどのような影響を与えるのかを見極める必要がある。仮に失敗がそれほど反発されなければ、石破・野田ラインで財政再建路線が固まりそうだ。

玉木雄一郎氏は盛んに立憲民主党は対決野党に戻るべきと主張している。

維新は繊維産業と家電産業が没落する中で生まれた政党。つまり大阪の経済的地位が動揺したことで自民党・公明党に取って代わった。しかし分配を求める日本の地方政治のマインドセットはそう簡単に崩れなかったようだ。

足元ではポストアベノミクスのインフレが進行、更に日米同盟も変質しつつある。おそらく今回も一見挑戦者に見える政党がでてくるのだろうが、10年ほどすれば「既得権益化」するのだろうなあと感じる。是々非々の改革などありえないということなのかもしれない。

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