トランプ大統領はもともと「強い社会的打ち出し」を持っている。ここに目をつけたのが、アメリカを戦争に引き込んでおきたいネタニヤフ首相だった。イランの指導者を殺害すれば「世界はあっと驚くだろう」と囁いている。おそらく彼らは、トランプ大統領が持っている本来の弱さもよく分かっている。そこで、モジタバ師の側近であるラリジャニ氏を殺害した。さらにその後で情報大臣も殺害している。「自分たちは最初の1時間で勝ったのだから、イランの無条件降伏しかありえない」とするトランプ大統領に、「補償」の支払いを受け入れる可能性はおそらくないだろう。
因果関係は証明できないのだから、BBCやREUTERSは「結果的にイランの姿勢は強硬になり、補償を要求している」と指摘しているが、イスラエルの動機は明白だろう。
- イラン安全保障当局トップのアリ・ラリジャニ氏、イスラエルの空爆で死亡(BBC)
- イラン、米との緊張緩和案拒否 政権幹部ラリジャニ氏死亡(REUTERS)
- イスラエル、イラン情報相を殺害 体制内の「全員が標的」(時事通信)
- 【解説】米・イスラエルとイランの戦争、誰が何を望んでいるのか(BBC)
このトランプ大統領の強い社会的打ち出しは、ネタニヤフ首相という極めて好戦的な指導者を内面化し、結果的に「イランの攻撃には正当性がない」と考えるMAGAの支持者たち、ガソリン価格の高騰に怒るアメリカ市民、そして国際秩序の回復を求めるヨーロッパ社会など、制度的安定を求める「社会」や経済的安定に賭ける投資家たちと激しく衝突している。そればかりか、イランもまた「自分たちは世界経済に加えてもらえていないが、それを破壊する実力はある」と証明したがっている。
イランはホルムズ海峡を事実上封鎖し、米国、イスラエルおよびその協力国には「1リットルの石油も」届かないと表明している。ガリバフ国会議長は17日、ホルムズ海峡の状況は戦前の状態には戻らないとXに投稿した。
ホルムズ海峡の新たな取り決め策定を、イラン外相が提唱(REUTERS)
特にイランは「個人の死」が終わりにならないという、アジア人には理解が容易だが西洋人には理解が難しい独特の宗教観をもっている。イランのリーダーたちは全く隠れていないが「玉」であるモジタバ師だけは決して表に出てこない。
少なくとも「規模」という意味では、トランプ大統領個人と「社会」という対抗構造ができており、トランプ大統領は潰れるか、負けを認めるかの二択を迫られている状態だ。
おそらく「外からの助け」なしにこの問題が収拾することはできないだろう。つまり高市総理はこの「外からの助け」として機能することが求められている。だからその要件を考える必要がある。

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