第三次世界大戦が始まるとしたらこのように展開するのだろうなと思わせる事態が東地中海で展開している。背景にあるのが政治の不安定化だ。その不安定を突いて小さな衝突が起こる。リアクションは大袈裟なものになり過大なリソースが分配され地域の情勢が必要以上に緊張する。すると別の場所に空白が生まれ別の衝突が起こるという具合だ。いったん道筋ができてしまうと連鎖反応的に不安定さが増してゆく。そんな世界である。仮に世界が戦争状態に突入するとしてもそのきっかけはほんの些細なものなのかもしれない。
ただ国際世論には揺り戻しも起きている。ヨーロッパの多様な意見が一方的なエスカレーションを妨げている。ジェラルド・R・フォード打撃群を送り込んだアメリカ合衆国も「米軍をイスラエルに派遣することはない」と宣言した。あくまでも空母は「お守り」として東地中海に鎮座している。
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