「所得減税は来年のボーナスまでにぼちぼちと」と世耕弘成参院幹事長が発言

注目されていた衆参の補選が終わった。政治報道の世界では「岸田政権の中間評価だ」と言われたが有権者の関心は低かったようだ。焦点は所得税減税だということになっているが、これもさほど盛り上がってるようには思えない。

そもそもいつ所得税減税が行われるのかもはっきりしない。今回の議論では「税制大綱に書き込む」ことだけが目標になり実施は来年の夏になるかもしれない。世耕参院幹事長が「夏のボーナスに間に合えば」と言っている。もともと岸田総理の「増税メガネ」イメージに対する反論にすぎないので選挙さえ諦めれてしまえば減税は実現しなくても特に問題にはならない。「増税メガネ」批判をされた時に「今検討中でございます」とだけ言えればいい。このまま防衛増税議論が盛り返すのかあるいは議論自体をペンディングにするのかなどに注目が集まる。

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武見厚生労働大臣の「月額6,000円が妥当」発言が小さく炎上 対策提案がかえって叩かれる日本の興味深い政治事情

日本の政治状況には一種独特なところがある。政治と国民の距離がどこか冷めている。国民は政治に過度な期待はしていない。かといって政権を交代させようとも思っていない。お上は基本的に何もしてくれないと考えている。だがここでうっかり国民の意見を聞いてしまうと却って国民の反感を掘り起こしてしまうことがある。

武見厚生労働大臣が小さく炎上している。きっかけは介護職員の賃上げ提案だ。現場に「良かれ」と思って構想したのだろう。だがそれが反発され「金額ありきではなかった」と釈明する羽目になった。

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麻生太郎氏が福岡で「これ以上何すればいいのだ」と吠える

福岡で講演するたびにマスコミにネタを提供していくれる麻生太郎自民党副総裁が今度は「これ以上何すればいいのだ」と聴衆に訴えたそうだ。タイトルを見て「余計なことはしてくれるな」ということなんじゃないのと思った。

ただYahoo!ニュースのコメント欄を見ると鬱積した不満が爆発している様子がわかる。無党派層の気持ちが掴めず支持率が低迷する中で却って国民の不満が掘り起こされているようだ。だが有権者が積極的に政治に関与することはない。麻生太郎氏に対する答えは「余計なことは何もしてくれるな」ではなく「そんな面倒なことは自分たちで勝手に考えてくれ」なのかもしれない。

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