何としてでも既得権を守りたい タイでタクシン氏の恩赦が決定

微笑みの国タイで大きな変化が起きている。タイに帰国したタクシン氏の恩赦が決まった。8年の刑期が1年に減刑された。東南アジアの政情が安定していたタイで起きている変化について整理した。既得権維持のためにタクシン派のタイ貢献党と軍部が「微笑みの手打ち」をし11政党からなる連立政権を樹立しようとしている。だが、おそらく水面化では足の蹴り合いが行われている。国王の不人気も重なりタイは再び不安定な情勢に陥る危険性も残っている。

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九段線の次は十段線 中国が「ぼくが考える新しい地図」を発表し周辺国から一斉に反発される

中国が新しい地図を発表した。九段線に代わる十段線という新しい境界線が入っており南シナ海の9割が自国領ということになっている。フィリピン・マレーシア・ベトナム・インドネシア・インド・台湾から総攻撃されているが改めるつもりはないようだ。地図を見るとマレーシアー沿岸まで波線がある。日本海で例えるならば山陰や北陸のギリギリのところまでを「自分達の海だ」と主張しているように見える。周辺国が反発するのも無理はない。

中国は世界ではアメリカに代わる和平調停者としての役割を果たそうとしているが自国領に対する強い執着心があり地域の悪役の役割を担っている。

これは日本を含むG7にとっては不幸中の幸いと言えるのかもしれない。中国が国際秩序を無視している限り東南アジアやインドなどの国が「あちら側」に寝返ってしまう可能性が低いからである。

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「大きな経済格差」政権交代が難しいタイでそれでも野党が勝つ理由

タイで総選挙が行われ政権交代が行われるかに注目が集まっている。格差の激しいタイは元々都市部と地方で支持政党が違っており長い間「赤」と「黄色」に分かれていた。結果的に2006年と2014年にこれを収めたのは軍である。ところがその軍関係の人たちが今回の選挙で大敗した。今回はなぜタイではこうした政治混乱が続くのかを考えると同時になぜそれでもタイが混乱に陥らないのかについても見てゆく。経済格差が激しいタイでは「王政」が最後の拠り所になっている。つまり現在の国王の権威が落ちれば社会対立が激化しタイの情勢も混乱する可能性がある。

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