九段線の次は十段線 中国が「ぼくが考える新しい地図」を発表し周辺国から一斉に反発される

中国が新しい地図を発表した。九段線に代わる十段線という新しい境界線が入っており南シナ海の9割が自国領ということになっている。フィリピン・マレーシア・ベトナム・インドネシア・インド・台湾から総攻撃されているが改めるつもりはないようだ。地図を見るとマレーシアー沿岸まで波線がある。日本海で例えるならば山陰や北陸のギリギリのところまでを「自分達の海だ」と主張しているように見える。周辺国が反発するのも無理はない。

中国は世界ではアメリカに代わる和平調停者としての役割を果たそうとしているが自国領に対する強い執着心があり地域の悪役の役割を担っている。

これは日本を含むG7にとっては不幸中の幸いと言えるのかもしれない。中国が国際秩序を無視している限り東南アジアやインドなどの国が「あちら側」に寝返ってしまう可能性が低いからである。

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民主主義のない中華人民共和国で急速に広がる日本人への迫害や電話による脅迫 外務省は邦人に注意喚起

福島第一原発の処理水・汚染水をめぐる問題をきっかけにして中国で激しい抗議運動が起きている。抗議運動というよりどちらかというと日頃の不満の捌け口となっていて日本人・日本企業いじめの様相を呈している。何が抗議で何が脅迫なのかは切り分けが必要だが「単に中動くからの電話が増えています」で片付けていい問題ではないように思える。特に気掛かりなのが何の関係もない日本人学校に対する攻撃だ。民主主義もジャーナリズムもない中国ならではの展開といえるだろう。

岸田総理には毅然としたリーダーシップを発揮してもらいたいが「問題は片付けるもの」という独特の淡々とした普段の姿勢が窺える。

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共産党支配の深い闇 秦剛外務大臣が失踪するが中国外交には影響なし

中国の秦剛外務大臣兼国務委員が突然失踪した。3週間動静がわからないそうだ。この件について聞かれた毛寧報道官は「状況を把握していない」と述べた。外務大臣が失踪しても報道官が何も知らないと説明するというのも驚くべき話なのだがもっと驚くことがある。外交に支障が全く出ていない。外交のトップである王毅政治局員が張り切って表舞台に出てきて何事もなかったかのように外交を取り仕切っているからである。おそらくこれが今回の事件の最大の「闇」なのかもしれない。政府の要人が突然いなくなっても外交が回ってしまうのだ。

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戦狼外交で名を馳せた駐仏中国大使が空気を読み間違えて大失敗 習近平外交に泥を塗る

盧沙野駐仏中国大使が空気を読み間違えてちょっとした外交惨事になっている。習近平国家主席は戦狼外交からのシフトを図っているのだが、かつての「戦狼外交の寵児」はそれが理解できなかったようである。どこにでもうっかりした人はいるものだが、おそらく大規模な外交問題となるだろう。特に中国の和平提案を認めたくない東欧やバルト三国から反発が広がっているようだ。

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中国のスパイ容疑拘束に「公安調査庁」絡みの可能性が浮上

中国当局に拘束された日本人2名の判決文をTBSが独自に入手した。この記事によると中国当局は拘束された2名を公安調査庁の協力者と見ていたようだ。松野官房長官は記者からの質問に対して「公安調査庁に直接聞いてくれ」とだけしか対応せず疑念は払拭できていない。だが拘束当事者である鈴木氏はさらに別の指摘もしている。実は公安調査庁の調査は中国当局に筒抜けだった可能性があるというのだ。こうなると日本の諜報活動の不手際に民間人が巻き込まれたことになる。

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フランスとヨーロッパが中国に接近し「西側」の結束が揺らぐ

今週の国際政治の主役は中国だった。フランスとEUの首脳が中国を訪問しウクライナ問題に中国が積極的に関与することを求めた。一方で台湾の蔡英文総統はカリフォルニアでマッカーシー下院議長と面会した。米中関係はかなり冷え込んでいて、中国はホワイトハウスからの電話を断り続けているという。このままゆけば和平の枠組みからアメリカが排除されるというようなことも起きかねない状況だ。日本はどのような選択をとるべきなのか。優先順位を決めた上での意思決定が求められるが、まずは現状を知るところから始めたい。

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日本の林外務大臣がわざわざ中国を訪れ「脱中国化」しないと約束……と新華社

日本では「スパイ問題」を協議するために中国を訪問したと宣伝されているのだが、どうやら中国政府はそうは受け止めなかったようである。

新華社の情報をAFPが伝えている。李強首相は日本をさとし「日本が中国に歩み寄り、条約締結45周年を契機に対話と協力を強め、意見の相違を適切にコントロールし、リスクと干渉を排除していくことを希望する」と語ったことになっている。

「単なる新華社のプロパガンダだ」と思いたいところだが、実はそうではない可能性がある。自民党の外交政策は実は一枚岩ではないからである。

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「スパイ」を拘束すれば林芳正外務大臣は血相を変えて北京にやってきてくれる。

元々中国との太いパイプがウリになっていた林芳正外務大臣が訪中した。名目は拘束された日本人の釈放だが会談は3時間に及んだそうである。この機会に林さんにいろいろ言って聞かせようということかもしれない。尖閣諸島の問題も持ち出したようだが、逆に80時間以上も領海侵犯が行われた。ここまでされても日本は怒れないだろうということを示して見せた形である。日中友好議員連盟の会長に二階俊博元幹事長を当てる計画になっている。「それでも日本は中国とビジネスがやりたいのだろう」とおそらく中国はわかっているのだ。選べない日本の外交戦略不在によって危険に晒されるのはハイテクやバイオなどの先端技術に関わる現地の日本人だろう。

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習近平中国の単純な外交戦略にバイデン政権が勝てないのはなぜか

日本から見るとかなり奇妙な動きに見えるかもしれない。習近平国家主席の外交が次々に成果をだしている。イランとサウジアラビアを結びつけロシアとの和平交渉に乗り出した。

背景にあるのはバイデン政権になってから目立つアメリカの不在ぶりである。軍事では勝って外交で負けていると言った印象なのだ。バイデン政権も外交をやっているのだがどちらかと言えば選挙キャンペーンといった色彩のものばかりだ。

では習近平国家主席のやり方が巧妙なのかということになる。冷静に見ると中国もロシアも単に自分達がやられたことをやり返しているだけである。つまりそれほど巧妙な戦術があるわけではない。にもかかわらず一定の成果を上げてしまっているのはなぜか。

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「中国はある程度の覚悟を持って偵察気球を飛ばしているのだろう」と高橋杉雄氏

中国の偵察気球問題についての議論が続いている。高橋杉雄氏がこの問題に参戦し「あれは偵察衛星だろう」という見解を披瀝している。高橋氏は「ルーチンではあるが、ある程度の覚悟を持ってやっているのだろう」と見ているようだ。これをWebメディアらしく「テヘペロでは済まない」などと表現している。

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